ランス・スティーブンソン

写真=Getty Images

何をやってもお手上げ状態から生まれた『珍プレー』

レブロン・ジェームズのレイカーズ移籍はこの夏もっとも話題を集めた。しかし、『キング』の移籍と同じくらい、別の意味で注目されたのは、彼とランス・スティーブンソンが初めてタッグを組んだことだった。

オフにフリーエージェントになったスティーブンソンによれば、レブロンからラブコールを受けてレイカーズ移籍を決断したという。彼らの共闘が話題になった理由は、過去の対戦が関係している。コートで顔を合わせればいつでも激しいマッチアップが見られた。特に有名なシーンは、2014年の東カンファレンス・ファイナルで見られた『珍プレー』だろう。フリースローを打つ選手を見守るレブロンの耳に、隣にいたスティーブンソンが息を吹きかけた場面のことだ。

当時レブロンがプレーしたヒートは、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュとの『スリー・キングス』時代で、東で最大のライバルはポール・ジョージを中心に、スティーブンソン、ロイ・ヒバート、ジョージ・ヒル、デイビッド・ウェストらを擁したペイサーズだった。ペイサーズの悲願は打倒ヒート、打倒レブロンだったが、2011-12シーズンから3シーズン続けてプレーオフで負け続けた。

ライバルだったレブロンと初タッグを組むスティーブンソンが、『The core』とのインタビューで4年前の例のシーンについて振り返っている。「とにかく彼を怒らせようとした。試合に勝ちたかったから。そのためにも、彼の集中力を途切れさせようと思った」と、スティーブンソン。さらに「何でもやろうと思ったよ。でも、何をしてもハードにプレーし続けられたら、『いったいどうすればいいんだ?』となってしまう。とにかく何とかしようとしたんだ」と続けた。

スティーブンソンにとって幸いなのは、もうレブロンと対戦しなくて済むことと、苛立たせるために策を講ずる必要がなくなったことだろう。ともに名門復活というミッションに挑む2人が、チームメートとしてどういう連携を見せるのかも、今シーズンのレイカーズが楽しみな理由の一つだ。