金丸晃輔

3ポイントシュート4本中3本成功の12得点を記録

バスケットボール男子日本代表は、フィリピンで行われる『アジアカップ2021予選』に乗り込み、中国との初戦を終えた。日本代表にとって、約1年4カ月ぶりの国際試合となったが、序盤から中国のプレッシャーに圧倒されて大量リードを許した。

それでも20-32で迎えた後半、途中出場のベンドラメ礼生が積極的なプレーでチームに勢いを与え、序盤から奮闘していた張本天傑、代表デビューを飾ったギャビン・エドワーズ、そして日本屈指のシューター、金丸晃輔のプレーが噛み合い、ようやくリズムをつかんだ日本だったが、エドワーズのファウルアウトを機に失速し、57-66で完敗を喫した。

大会前の合宿中の会見で「キックアウトがきたら全部狙っていく」、「もらう前のスクリーンの意識を強くもって、空いたら全部打つという強い意志を持っています」と語っていた金丸は、その言葉通り積極的にシュートを狙い、3ポイントシュート4本中3本成功の12得点5リバウンドを記録した。中国のプレッシャーに圧倒され、本来のプレーを発揮できない選手が多かった中、金丸は自分の仕事を全うしてみせた。

それでも金丸は「今日は3ポイントシュートを4本しか打てなかったですが、振り返ってみると、僕がもっと要求すれば打てるシーンはあったと思います。ボールを呼ぶ姿勢が足りなかったと思うので、次は自分が空いたら積極的にボールを呼んでシュートを放っていこうと思います」と改善点を挙げた。

本人は「もっと打てた」と反省するものの、最終クォーターにはキャッチ&シュートでの連続3ポイントシュートを沈めてチームに勢いを与えた。金丸は言う。「あの時間帯に入ってからはペイントタッチが多くなって、キックアウトからノーマークでシュートを打てたシーンが多かったです。ああいう流れになる時はペイントタッチやインサイドアタックが積極的にできている時なので、それを試合を通してやっていかないとチャンスは来ないから、しっかりやっていきたいです」

そして、この試合での金丸は比江島慎と並ぶチームハイの12得点だけでなく、リバウンドでもエドワーズと張本の6本に次ぐ5本を獲得した。会見で5リバウンドのことを問われると「そんなにですか?」と驚きつつも、「相手は大きくてリバウンドが強いのでヘッドコーチからウイング陣も積極的にリバウンドに絡めと指示が出ていました。インサイド陣に任せていたらリバウンドの確率も低くなるので、今日はリバウンドの意識も持って挑みました」と語った。

この試合では良い流れをつかみながらも勝ちきれなかった日本代表だが、持ち味の3ポイントシュートに加えて、リバウンドでもチームに貢献した金丸が、今回の反省を生かして次戦ではチームの勝利に貢献することができるか、注目したい。