デビン・ブッカー

リーダーのポールとブッカーはエイトンを称賛

現地11日にデンバーで行われたサンズvsナゲッツの西カンファレンスセミファイナル第3戦は、立ち上がりから試合をコントロールし続けたサンズが116-102で勝利し、シリーズ戦績を3勝0敗とした。

サンズは、デビン・ブッカーが28得点、クリス・ポールが27得点8アシスト、ディアンドレ・エイトンが10得点15リバウンド、ジェイ・クラウダーが14得点を記録。ホームのナゲッツがリードを奪ったのは、ゲーム開始早々に3-2とした場面だけで、あとはサンズが終始主導権を握り続け、11年ぶりのカンファレンス決勝進出まであと1勝に迫った。

キャリア初のプレーオフでエースに相応しい活躍を続けているブッカーは「チームは試合を重ねるごとに良くなっている」と試合後のインタビューで答えた。「レギュラーシーズンが良い準備になったと思うし、ウチのリーダーであるクリス、コーチ・モンティ(ウィリアムズ)、ジェイ・クラウダーからいろいろと聞かされてきた。今日の観客も素晴らしかったね。試合もフィジカル、インテンシティの面でともにレベルが高いことによって、自分たちのレベルを引き上げているよ」

試合後の会見でも「楽しくやれている。タフな状況になった時こそ、チームの結束が強まる」とブッカーは語った。

サンズの強みは、クリス・ポールとブッカー、ここにシックスマンのキャメロン・ペインが加わる強力ガード陣で、ここでナゲッツを圧倒することで48分間を通じて試合を優位に運んでいる。ナゲッツはジャマール・マレーとPJ・ドジアーが不在。レギュラーシーズンは大活躍したファクンド・カンパッソがプレーオフでディフェンスの強度が上がると自由にプレーできなくなり、マレーの代役として緊急補強されたオースティン・リバースもこのレベルについていくのが精一杯。ガード同士の争うではどうしても後手に回ってしまう。

こうなるとインサイドのニコラ・ヨキッチに打開を託したいところだが、シーズンMVPの彼を抑えているのがディアンドレ・エイトンだ。フットワークを生かして動きを制限し、すべてのポゼッションで圧力を掛けるディフェンスはヨキッチにフラストレーションを与えている。

エイトンの守備での貢献をチームリーダーのクリス・ポールは「言葉では十分に伝えきれない」と称えた。「彼のプレーはボックススコアに載らないものばかりだけど、本当にチームのことを考えてやってくれているよ」

ブッカーもエイトンの守備を称えている一人だ。「DA(エイトン)は本当によくやってくれている。アンソニー・デイビスもシーズンMVP(ヨキッチ)も抑えてくれるんだからすごいよ。彼はすごく集中している」

カンファレンスファイナル進出をほぼ手中に収めたサンズだが、指揮官のウィリアムズに慢心はない。現地13日の第4戦で勝ち上がりが決まる可能性について聞かれても「正しいプレーをするだけだ」と答えた。

敗れたナゲッツは、ヨキッチが32得点20リバウンド10アシストのトリプル・ダブルをマークしたが、シリーズ3連敗を喫し、後がない状況に追い詰められた。昨シーズンのプレーオフでは1勝3敗からジャズ、クリッパーズを破る底力を見せたが、0勝3敗からの逆転はそう簡単ではない。

ヨキッチは「エイトンの守備は良かったけど、僕もイージーなシュートを外してしまった」と悔やんだ。「もし僕がシュートを決めていたら、もっと楽な展開になっていた。負けたくないから、全力を尽くした。すべてを出し尽くそうとした」

モンテ・モリスは「ホームでスウィープなんてさせない」と意気込んでいるが、今の流れは完全にサンズに傾いている。ナゲッツにとっての第4戦は、今まで以上に厳しい一戦になりそうだ。