喜多川修平

写真=野口岳彦

ベストシューターの離脱で得点力に不安

栃木ブレックスは、喜多川修平が4日の練習中に負傷し、右ひざ前十字靭帯断裂および右ひざ外側半月板損傷と診断されたことを発表した。復帰時期は発表されていないが、いずれにしても長期の離脱になることは間違いない。

日本人ビッグマンの橋本晃佑が左膝前十字靭帯断裂の大ケガで昨シーズンのほとんどを棒に振った。その橋本がようやく復帰したところで今度は喜多川が長期離脱と、栃木では大きなケガが相次いでいる。

喜多川は昨シーズン、Bリーグトップとなる3ポイントシュート成功率41.7%を記録し、1試合平均8.7得点はチームの日本人選手の中でトップの数字。栃木ブレックスは激しい守備からの速攻を持ち味とするチームだが、ひとたびボールが止まれば喜多川がキーマンとなる。外国人選手を起点にしながらも、テンポの良いパス回しでフリーを作り喜多川が3ポイントシュートを沈める攻めが形になったことは、昨シーズン後半の栃木の怒涛の追い上げの重要な要因だった。

栃木は192cmの栗原貴宏を獲得して3番のサイズアップを試み、昨シーズンに3番で起用された185cmの喜多川や、同じく185cmながら3番起用されることのあった遠藤祐亮が2番で起用される機会を増やす狙いだったが、喜多川の長期離脱によりローテーションに変更を強いられることになる。今のロスターでスモールフォワードを本職とするのは栗原のみ。レギュレーションの変更により外国籍選手が起用される機会の増えるであろうこのポジションをどう回すかは一つ大きな課題となる。

昨シーズンのベストシューターの離脱は栃木ファンのみならず、Bリーグファンにとっても大きな損失だ。一刻も早い復帰、そして完全なパフォーマンスを取り戻しての復活を祈りたい。