チーム内競争の最激戦区、川崎で奮闘する鎌田裕也「代表での経験を生かしたい」

2018/08/21
Bリーグ&国内
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鎌田裕也

文=鈴木栄一 写真=野口岳彦、鈴木栄一

昨シーズン、川崎ブレイブサンダースの中で最も成長した選手が鎌田裕也だ。永吉佑也の移籍、帰化選手であるジュフ磨々道の引退によって空いた日本人4番ポジションの穴を埋めるべく奮闘し、試合を重ねるごとに成長を続けて、川崎の後半戦における成績向上に寄与した。優勝候補である川崎で地位を固めることで、Bリーグでも有数の日本人ビッグマンの評価を確立した鎌田だが、一方でレギュレーション改正により新シーズンからは外国籍選手や帰化選手と同じ扱いでの競争を強いられる。しかも、川崎の帰化選手はリーグ最強ビッグマンであるニック・ファジーカスだ。そんな状況でも川崎に残り、厳しいチーム内競争に身を置くことを選んだ鎌田に、新シーズンに懸ける思いを聞いた。

「目立たないポジションだけど見てもらえている」

──大きく成長した昨シーズンを経て、この夏には日本代表合宿に呼ばれ、ジョーンズカップに出場しました。メンバーに選ばれたことへの感想、そして国際大会に出ての収穫はどんなところにありましたか。

Bリーグの試合に出られるようになり、国際大会のメンバーに呼んでいただけるようになったことで、自分は目立たないポジションですけど、協会の方に見てもらえているんだという気持ちはあります。

ジョーンズカップに日本代表として参加し、普段とは違う海外のチームと試合をできたのは貴重な経験でした。いろいろな国の選手たちと対戦できたのは自分のためになりますし、今後のキャリアの上でも貴重な経験でした。ここでやってきたことを川崎でも生かせればと思います。

──ジョーンズカップに出場できたのも昨シーズンに結果を出したからこそだと思います。鎌田選手にとって昨シーズンはどのようなものでしたか?

最初は大丈夫かなという不安がありましたが、一つひとつ課題を克服していくというか、穴を埋めていくことで試合でも良いプレーができるようになりました。そこから自信を持てましたし、自分の役割はこうだと分かって、だんだん良くなっていった。川崎はオン・ザ・コート「1」の時間帯で難しいと言われていた中で、「そうじゃないぞ」というところをシーズン途中からは見せられたと思います。

──では新シーズンは、1年前に比べると自信を持ってシーズンを迎えられそうですか。

そうですね。自分のやることは明確です。それに、これからチームがどんどん出来上がっていくにつれて、また新たな役割が生まれると思うので、どうなるか楽しみです。

鎌田裕也

「ここで勝ちたいという気持ち」で残留を決断

──外国籍選手、帰化選手に関するレギュレーション変更についてはどう受け止めていますか。普通に考えれば、日本人ビッグマンのプレータイムという意味では厳しい変化だと思います。

正直、日本人ビッグマンにはキツいです。帰化選手がいるチームについては特にキツいと思います。その中でも練習からいろいろと試してプレータイムを勝ち取らないといけません。まだ新しい外国籍選手がどんなタイプなのか分からないのですが、自分が試合で貢献できることを練習からしっかりアピールしなければと思います。

──とはいえ、同じポジションがファジーカス選手となります。リーグベストプレーヤーがライバルとも言えるわけで、「プレータイムを求めるための移籍」という選択肢もあったと思います。その中で川崎に残った決め手はどこにありましたか。

いろいろと思うところはありましたし、悩みもしました。もちろんプレータイムは欲しいです。でも何よりも勝ちたい。それも川崎でずっとプレーしてきて、川崎が何よりも好きなので、ここで勝ちたいという気持ちが一番強かったんです。また、帰化選手のところも控えが必要ですし、自分の役割はしっかりあります。そこで自分がレベルアップしていければ、自ずとプレータイムは増えていくと思っています。

──新シーズンのチームではどんな仕事を任せられるでしょうか。

もちろん自分の持ち味であるインサイドのディフェンス、味方にシュートを打たせるスクリーナーの動きが求められます。また、ニックと交代で入ったときはチームとしての攻撃力が下がってしまうので、自分がもうちょっとシュートの成功率を上げたりとかして、得点でも貢献していきたいです。

鎌田裕也

「ニックと同じくらいきっちり決めていきたい」

──得点については、どういうところを意識していますか。

スクリーナーになることが多いので、そこからポップしてのミドルシュートですね。ゴール下まで行ってしまうと、自分より大きい選手が待ち構えていて難しいです。微妙なラインになりますが、相手ビッグマンがカバーに来られない範囲で外からシュートを決められるようになりたいです。

今年の目標としては2点シュートの成功率を上げていくことです。ニックは57%で決めています。自分はシュートを打つ本数がそこまで多いわけではないですし、ニックと同じくらいにはきっちり決めていきたいです。

──最後に、新たなシーズンのお披露目となるアーリーカップへの意気込みをお願いします。

まずはアグレッシブにプレーすることです。ただ、去年ちょっと苦い思い出があるので(初戦の開始早々いきなり接触プレーで鼻を痛めて退場し、大会の残り試合を欠場)、フレッシュな気持ちで元気よくプレーする姿を見せたいです。