ポール・ジョージ

「第2戦までディフェンスが機能していなかった」

現地5月28日に行われたクリッパーズvsマーベリックスのプレーオフ、ファーストラウンド第3戦は、最大19点のビハインドを覆したクリッパーズが118-108で勝利し、シリーズ初勝利を挙げた。

ホームでの2戦を落として迎えた敵地での第3戦も、クリッパーズは試合開始からマブスの猛攻を止められずに2桁ビハインドを背負った。しかし、ポール・ジョージが前半だけで22得点を記録して試合の流れを奪い返すと、堅い守りでマブスの主力を抑えて勝利した。

29得点7リバウンドで勝利に貢献したジョージは、0勝2敗の状況でも自信を保ち続けられている理由について「これまでの試合では、自分たちのプレーができていないと感じていた。0勝2敗になってしまったのは、自分たちのスタイルでやれていなかったから。今日はそれができた。第2戦まではディフェンスが機能していなかった」と語った。

しかし、まだシリーズ1勝目を挙げただけで、チームの力は証明できていないとジョージは言う。「自分たちは優勝候補でもないし、ディフェンディング王者でもない。まだ力を証明できていない。目の前の1試合に集中しないといけない。第4戦にも勝ってLAに戻って、ホームコートアドバンテージを生かさないといけない。まだ1勝しかしていないから、何も証明できていないよ」

36得点8リバウンドを記録したカワイ・レナードは、1万5000人を超える観客の前でのプレーについて「これが僕たちが知っている本当のプレーオフゲームだよ」と試合後のインタビューで答えた。「観客が生み出すノイズをまた体験できてうれしい。新型コロナウイルス対策を講じてくれているNBAに感謝しないといけないね」

ジョージと同様に、レナードもまた「何も成し遂げられていない。相手に2勝を奪われてしまった。目の前の試合に集中するだけ」と集中を保っている。

一方、敗れたマブスのエース、ドンチッチは、3連勝できていても不思議ではなかった展開からの逆転負けとなり「リラックスしてしまった」と反省した。「バッドショットもあったし、リードしていた時にリラックスしてしまった。改善が必要だよ」

ジョージが語ったように、もし第4戦にも勝って2勝2敗のイーブンに戻せれば、ホームコートアドバンテージを持つクリッパーズが有利だ。逆にマブスが次戦をモノにし、シリーズ突破に王手をかけた場合、アップセットが起こる可能性が増す。現地30日の第4戦は、シリーズの流れを左右する一戦となりそうだ。