ジョーダン・クラークソン

「みんなでもう一つのトロフィーを勝ち取りたい」

現地5月24日、2020-21シーズンのシックスマン賞受賞者が発表され、ジャズのジョーダン・クラークソンがキャリア初受賞を果たした。

クラークソンは、投票に参加した100人のメディア関係者の65人から1位票を獲得し、トータル407ポイントでシックスマン賞を受賞。次点はチームメートのジョー・イングルズだった。

昨シーズン中にキャバリアーズからジャズにトレードされたクラークソンは、新天地ですぐに結果を残して、ジャズと4年契約を結んだ。ジャズの一員として臨んだ初めてのフルシーズンは、ベンチから平均18.3得点(規定試合数に出場したリザーブ選手中リーグ1位)を記録し、ジャズのリーグ首位(52勝20敗)に大きく貢献した。

同じくシックスマン賞の最終候補だったイングルズとともに『NBA on TNT』に出演したクラークソンは、番組の粋な演出で受賞を知ることになった。スタジオから「過去にジャズの選手でシックスマン賞を受賞した選手は何人いる?」というQ&Aに、クラークソンは「0人」と返答。隣のイングルズは「1人かな」と答えると、おもむろにシックスマン賞トロフィーを手に持ち、「ここにいる選手だよ」とクラークソンに手渡した。

この演出に驚いたクラークソンは、さらに感動することになる。イングルズがクラークソンのイラストが描かれたTシャツを着ていた理由を察し「だからこのシャツを着ていたんだ。僕もジョーのシャツを着たいと思っていたのに……。ボールを預けてくれてありがとう!」と手を組んで喜んだ。

スタジオにいたシャキール・オニールから、シックスマンという役割を受け入れられた背景を聞かれたクラークソンは「正直、最初は辛かった。LA(レイカーズ)でキャリアをスタートさせて、どうすれば試合にインパクトを与えられるかを考えてきた」と答えた。「この役割を受け入れて、努力したよ。クリーブランドからユタにトレードされてから、チームの全員が各々の役割を理解していて、僕も自分の役割を受け入れられた」

奇しくもジャズがグリズリーズとのファーストラウンド第1戦に109-112で敗れた翌日の発表だっただけに、クラークソンの第2戦に向けたモチベーションは確実に上がるに違いない。「チームとして、もっと大きな目標がある。みんなでもう一つのトロフィーを勝ち取りたいんだ」と意気込んだクラークソンが、ジャズのセカンドユニットを引っ張る。