ドナルド・ベック

プレーオフ進出を逃したチームを変え、悲願のB1昇格を目指す

熊本ヴォルターズは今日、ドナルド・ベックのヘッドコーチ就任を発表した。ベックはアメリカ出身の67歳。アメリカの大学、ヨーロッパのプロクラブで長く指揮を執った後、2010年からトヨタ自動車アルバルクのヘッドコーチを務めてリーグ優勝を経験、その後は女子のトヨタ自動車アンテロープス、そしてBリーグでは富山グラウジーズを率いた。昨シーズンは名古屋ダイヤモンドドルフィンズでアドバイザーを務めていた。

就任会見が今日行われ、ベックは「僕は本来とてもエネルギッシュな人間です。昨年アドバイザーだったときは、立場上静かに座っていなければならなかったので、時にはフラストレーションを感じたほどです。今回ヘッドコーチとして、本来のエネルギッシュな姿をコート上でお見せできる機会をいただき、とても嬉しく思っています」と語る。

また「チームビルディングの段階」ということで、新たなチームの姿を細かく説明することはなかったが、「人生のあらゆる分野においてもそうですが、チームにおいても『バランス』はとても大事だと思っています。またこれまでのチーム方針と変わらず、ディフェンス、リバウンド、オフェンスの遂行能力を武器に戦っていきたい」と抱負を語った。

熊本はBリーグのスタートからB2西地区で昇格を狙える強豪であり続けているが、B1昇格を果たせていない。今シーズンは26勝34敗と負け越して、プレーオフ進出を逃している。経験豊富なベックに求められるのは、プレーオフを勝ち抜くことのできるチーム作り。この2年間はB1からB2に降格してくるチームがなく、信州と広島、そして群馬と茨城が昇格。来シーズンは熊本にとってB2を勝ち抜く大きなチャンスとなる。