八村塁

「塁は必ずバウンスバックするだろう」

セルティックスvsウィザーズのプレーイン・トーナメントはジェイソン・テイタムが50得点を記録するハイパフォーマンスを見せ、セルティックスが118-100で勝利し、プレーオフの第7シードを獲得した。

ウィザーズの八村塁は終始、ファウルトラブルに苦しんだ。第1クォーター残り9分40秒、速攻の先頭を走った八村はセーフティで残ったケンバ・ウォーカーをかわそうとユーロステップを踏んだが、正面で受け止められてオフェンスファウルをコールされた。さらにその2分半後には、ルーズボールを追いかけた際のハンドチェックがファウルと見なされ、早くも個人2つのファウルを犯しベンチへ退くことになった。

第2クォーター残り7分にコートに戻った八村は、オフェンスリバウンドからミドルシュートを沈めてセカンドチャンスポイントをもたらし、その直後にはウォーカーとの身長のミスマッチを突いてインサイドでスコアするなど、貴重な働きを見せた。しかし、ロビン・ロペスが裏を取られイージーシュートを許しかけた場面で、八村はファウルで止める選択をした。前半だけで3つのファウルを犯し、ベンチを温める時間が続いた。

後半頭から出場した八村だったが、ラッセル・ウェストブルックが裏を取られヘルプに向かった際、エバン・フォーニエの身体に触れたと判定され、開始わずか30秒で4つ目のファウルがコールされた。そして、最終クォーターも、開始から2分たたずに5つ目のファウルを犯し、本来の力が出せないままチームも大差で敗れた。

最後までファウルに泣いた八村は17分のプレータイムで、5本中4本のフィールドゴールを成功させ、8得点1ブロックを記録した。ブラッドリー・ビールとラッセル・ウェストブルックの得点が伸びず、ダービス・ベルターンズもシュートタッチに苦しんだ状況だったため、八村がもう少し長くプレーできていればと思わずにはいられない。

八村のファウルトラブルの影響は大きく、指揮官のスコット・ブルックスも「厳しい判定ではあったが、塁が試合の序盤にファウルを重ねてしまった。その結果、攻守でなかなか波に乗れなかった」と語った。

ブルックスヘッドコーチは「厳密に言うとプレーイン・トーナメントだが、塁にとって初めてのプレーオフゲームだった。誰だってポストシーズンのデビュー戦は苦しむ。塁は必ずバウンスバックするだろう。これもいい勉強になるだろう」と、八村を擁護しつつ期待を込めた。

ウィザーズはホームに戻り、現地時間20日にプレーオフ最後のイスを懸けてペイサーズと対戦する。