ケビン・デュラント

鼻を骨折したブルース・ブラウンが奮起「緊張感を持ってプレーしている」

ジェームズ・ハーデンは現地5月12日のスパーズ戦で5週間ぶりに復帰することになりそうだが、今度はカイリー・アービングがケガをした。ネッツは11日のブルズ戦で一度も相手にリードを許すことなく115-107で快勝したが、後半が始まってすぐにカイリーはニコラ・ブーチェビッチの肘を顔面に受けた。リバウンドを争う中での故意ではない接触だが、飛び込んだ反動もあってかなりの衝撃があったようだ。そのままフロアに倒れ込んだカイリーは起き上がることができず、プレーを続けられなかった。

チームの発表によれば脳震盪の症状は出ていないが、脳震盪プロトコルによりしばらくプレーが許可されない可能性はある。骨折などがあれば、さらにプレーできなくなるかもしれない。

それでも試合後の会見でケビン・デュラントは「彼は大丈夫だと思う」とチームメートの印象を語っている。「大きな選手と一緒にプレーするから、何度も肘を食らっているだろうね。見事に顔面にヒットしたのが見えたけど、カイリーはタフなヤツだ。明日の様子を見なきゃいけないけど、大丈夫だと思う」

ネッツではブルース・ブラウンも練習中に鼻を骨折し、フェイスガードを着けてのプレーを余儀なくされている。しかもブルズ戦ではコービー・ホワイトの頭突きを顔面に浴び、見る者をヒヤリとさせた。それでも15得点10リバウンド3アシストと結果を残したブラウンは「緊張感を持ってプレーしている。どの試合も厳しくなるだろうけど、僕らはその準備をしなきゃならない」と語る。

ブラウンはここまで62試合に出場しているが、彼が先発出場した34試合でチームは26勝8敗と好成績を残している。得点は平均8.6と平凡な数字だが、ネッツには点の取れる選手はいくらでもいる。常にハードワークを怠らず、試合展開に応じて様々な形でチームに貢献できるのがブラウンの持ち味だ。

その万能性を指揮官スティーブ・ナッシュは大いに用いるとともに、信頼も寄せている。「アーミーナイフのような選手だよ。様々な役割をこなし、汚れ仕事もできる。フィジカルの強さと闘争心でチームに力を与えてくれる。リバウンドも取るし3ポイントシュートもフリースローも上手い。ディフェンスに優れた選手と見られているけど、相手チームが他の選手を警戒している時に、ギャップを突いて良いスペースに入っていく。相手からすれば、それで余計に守りづらくなる。正直に言えば、獲得した時には彼について多くを知っていたわけじゃない。彼がステップアップして、求められる役割をこなしていくのを頼もしく見ているよ」

シーズンのこの時期になれば、100%万全のコンディションでプレーできる選手はまずいない。よりタフな戦いぶりが求められる時期、ブルース・ブラウンのようなガッツが求められる。ハーデンもカイリーも、そのガッツに後押しされるはずだ。