「みんな信頼しているコーチと仕事をしたがっている」
ルーク・ウォルトンがキングスのヘッドコーチに就任してから2年が経った。
今シーズンのキングスは30勝38敗を記録し、現時点で西カンファレンス12位。プレーイントーナメントに進出可能な10位との差は、残り4試合2.5ゲーム差で、逆転はほぼ不可能な状況だ。就任からの2シーズンで通算61勝79敗(勝率43.6%)と負け越しているものの、今シーズンは主力のケガもあり、ウォルトン一人の責任ではない。実際にディアロン・フォックスやベテランのハリソン・バーンズは、チームが勝てない責任は選手にあると発言するなど、ウォルトンとコーチングスタッフを擁護したこともあった。
さらにフォックスは、あと2年の契約を残すウォルトンの続投を支持している。『SI』とのインタビューで彼は「どの選手だって、信頼できるコーチと一緒に継続してやりたいものさ」と語った。
「勝てなければ選手はトレードされて、当落線上にいる選手はクビを切られてリーグで居場所を失う。そしてコーチも解任される。選手からすると、長い時間をかけてケミストリーを作り上げたいし、信頼できるコーチと一緒に継続してやりたいものさ。みんなが今のチームで、継続して信頼しているコーチと仕事をしたがっている」
レイカーズの指揮官時代には、レブロン・ジェームズを擁するチームを上手くリードできなかったものの、ウォルトンはウォリアーズのアシスタントコーチ時代から選手との信頼関係を構築するのが上手な指導者と評価されている。
キングスは、一時代を築いたリック・アデルマン政権終了後の2006-07シーズンから低迷期を迎えている。思うように再建も進まず、直近15シーズンでウォルトンが10人目のヘッドコーチという事実からも、迷走が続いていることが分かる。ウォルトンを解任するにしても、次の指揮官がチームを成功に導く保証はない。
エースとしてチームを引っ張るフォックスの声は球団幹部に届くのか、それともフロントは新たな指揮官招聘に動くのか。残る4試合の行方がキングスの今後に影響を与える可能性はある。