茨城の平尾充庸「今のメンバーと少しでも長く試合がしたい」
B2プレーオフはクォーターファイナルを終えてベスト4が出揃った。
群馬クレインサンダーズはレギュラーシーズン52勝5敗とB2の圧倒的強者のバスケをここでも展開。B1での実績が豊富な外国籍選手3名に帰化選手のマイケル・パーカーが並ぶラインナップは強力で、ジャスティン・キーナンが2試合で50得点の大暴れ。レギュラーシーズンの6戦で全勝している山形ワイヴァンズを寄せ付けなかった。
逆に西地区首位の西宮ストークスは仙台89ERSに連敗してシーズンを終えることに。渡辺翔太の逆転ブザービーターで勝利した初戦に続き、2試合目はラスト5秒からの攻めで笹倉怜寿がファウルをもぎ取り、フリースローが勝ち越し点となって68-66と接戦を制した。レギュラーシーズンでは2度の対戦でいずれも敗れていた仙台だが、外国籍選手にオフェンスが偏る西宮に対して粘り強いディフェンスからのバランスアタックで対抗。2試合ともにどちらに転んでもおかしくない展開で、日本人ガードが決勝点を挙げる劇的勝利に繋がった。
ファイティングイーグルス名古屋が先勝し、越谷アルファーズが2戦目を取って、クォーターファイナルで唯一第3戦までもつれた試合はオーバータイムの激闘に。そこで差を見せたのは20得点の長谷川智也、12得点の畠山俊樹とB1でチームを引っ張る経験をしてきた選手の存在だった。また、かつての『アイシンの大黒柱』アイザック・バッツが24得点22リバウンドと負けられない一戦で流石の存在感を発揮している。
茨城ロボッツは2試合いずれも前半に奪ったリードを守り通す堅実な戦いぶりで佐賀バルーナーズに連勝。マーク・トラソリーニがエースの期待に応える働きを見せたことに加え、平尾充庸と福澤晃平が2試合いずれも2桁得点と素晴らしい活躍を見せた。
初のB1昇格を狙う茨城でキャプテンを務める平尾は、セミファイナル進出に「個人的には両手を挙げて喜びたいという気持ちです」と笑みを見せるとともに、表情を引き締めてこう続けた。「もちろん次もありますし、これはチームメイトにも金曜日の練習でも伝えたのですが、今のメンバーと一日でも長く練習がしたいですし、少しでも長く試合がしたいです。次に繋ぐことができたことは喜ばしいことですが、仙台戦に向けてしっかり気持ちを切り替えてやっていきたいです」
セミファイナルは群馬vs越谷、茨城vs仙台で、いずれも5月15日(土)から行われる。