「過去のシーズン最多勝利数が18なので、その記録を超えられるように」
横浜ビー・コルセアーズはアウェーで千葉ジェッツと対戦し、2連敗を喫した。しかし、第1戦は83-91、第2戦は63-70とともに僅差での敗戦となった。
「昨日の敗戦からオフェンスやディフェンスを修正できた部分は良かったと思います。ただ、千葉の粘りに対して自分たちが少しずつ我慢できなくなって、相手のペースに持っていかれました。勝てた試合だっただけに、残念な結果になってしまいました」
終盤に千葉の勝負強さを見せつけられて逆転負けを喫したが、試合後に森川正明がこう振り返ったように、 第1戦での課題を修正することで、ほとんどの時間帯で横浜がリードを奪った。
最近の横浜はチームの成長が顕著に表れていて、今回の千葉戦のように第1戦から第2戦にかけて課題を修正する時もあれば、前半の課題を後半で修正して猛攻を見せる試合も多い。その結果、千葉だけでなく宇都宮ブレックスを苦しめ、さらにアルバルク東京には21点ビハインドからの逆転勝利を果たすなど、リーグトップクラスのチームと接戦を繰り広げている。
このチームの成長を森川はこう分析した。「昨日はトランジションでやられた部分がすごくあったので、今日はそこで良いディフェンスができました。『ここだけはやらせないようにしよう』というコミュニケーションをチームで取れているので修正できていると思います」
「シーズン序盤はコーチ陣が言ってくれることを選手たちが遂行しきれない部分がすごく多かったです。そこで、まずはコーチ陣が言ってくれることをしっかり遂行しようと、自分たちで見つめ直しました。試合や練習を重ねるごとにその部分が良くなって修正できるようになってきたのが、最近の試合に繋がっていると思います」
指揮官のカイル・ミリングも「今までクローズゲームを落としても、とにかく顔を下げないで常に集中して頑張って戦ってきました。その結果が今に繋がってきていて、私自身もチームの成長を感じています」と手応えを語っている。
「選手、チームとして来シーズンに繋がる試合をやらないといけない」
チームとしての成長を見せている横浜だが、現在55試合を終えて16勝39敗でチャンピオンシップ進出の可能性はない。さらに今シーズンは降格もないため消化試合であることは否めないが、今もなおモチベーション高く取り組めている理由を森川はこう語った。
「チャンピオンシップ進出はなくなったかもしれませんが、自分たちのことを応援してくださるブースターの方は今日もたくさん駆けつけてくれました。その人たちのために、残りのシーズンも自分たちの力をしっかり出しきる。その姿をブースターの皆さんに見てもらうことがモチベーションの一つです」
「もう一つは、選手、チームとして来シーズンに繋がる試合をやらないといけない。今はすごくタフなスケジュールですが、逆に自分たちにとっては成長できる部分だととらえています。まずは一試合一試合を大切にしよう、そしてブースターの皆さんと来シーズンに繋がるゲームをやっていこうと、僕たちは決めています」
こう力強く語った森川は、残りの4試合に向けての目標を続けた。「横浜は過去のシーズン最多勝利数が18なので、その記録を超えられるように頑張りたいです」
今シーズンは大阪エヴェッサ、新潟アルビレックスBB、アルバルク東京とのゲームを残すのみ。成長を続ける横浜が、この4試合でどんなバスケットを見せてくれるのか。そして目標の18勝を超えることができるのか注目だ。