第2クォーターのニカの速攻を機にリズムをつかむ
シーホース三河vs島根スサノオマジックの第1戦。ダブルオーバータイムにまでもつれる接戦の末に、島根が106-102で三河を下し、B1で初となる5連勝をマークした。
河合竜児ヘッドコーチ代行が試合後のコートインタビューで「ウチの一番の強みはどこも消しにくるので、第1クォーターから本当は走りたかったですが、できませんでした」と振り返ったように、得意の『速いバスケット』を三河に封じられリズムを作れず追いかける展開が続いた。
しかし、13-19で迎えた第2クォーター、ペリン・ビュフォード、デモン・ブルックス、ウィリアムス・ニカの『オン3』を中心に速いバスケットを展開。開始2分でニカがスティールからの速攻でバスケット・カウントを奪ったのを機に島根の時間がやってくる。ビュフォード、ブルックス、ニカの3人がペイントエリアを守っては、ディフェンスリバウンドから攻めに転じて得点を量産し逆転に成功する。それでもカイル・コリンズワースのオフェンスリバウンドやシェーファー・アヴィ幸樹とのツーメンゲームを抑えることができず、40-40の同点で試合を折り返した。
その後は拮抗したが、金丸晃輔に3連続3ポイントシュートを許し、最終クォーターの残り8分の時点で11点のビハインドを背負った。それでも島根は我慢してハードなディフェンスを貫くことで再び流れを取り戻す。ペイントエリアからの失点を封じ、ディフェンスリバウントを取っては素早い攻めへと持ち込む。さらに外国籍選手だけでなく、山下泰弘も3ポイントシュートや積極的なドライブを決めて点差を縮めた。そして76-81で迎えた残り2分22秒、ガードナーをファウルアウトに追いやると、島根はさらにディフェンスのギアを上げる。立て続けに三河のターンオーバーから得点を奪い逆転に成功したが、40分間では決着がつかず延長戦へ。
金丸はシーズンハイの38得点、シェーファーはキャリアハイの23得点を記録
延長戦に入っても拮抗し、試合はダブルオーバータイムへ突入した。三河はゾーンに入った金丸が止まらなかったが、ガードナーを欠いて以降は攻めの起点が定まらずにミスが増えた。一方で、島根は山下と白濱僚祐が三河のバックコート陣にディフェンスでプレッシャーを与え、オフェンスではビュフォードとブルックスを起点に攻め、ニカがリバウンドで奮闘するなど、それぞれが役割を全うするシンプルなバスケットを展開した。また、勝負どころで白濱が3ポイントシュートを2本沈め、ゲーム序盤は安定しなかったフリースローも終盤では確実に沈めることでリードを奪い、106-102で勝利した。
ターンオーバーはともに15本となったが、そこからの失点数が島根は17得点、三河が24得点に。そしてスティール数を11-4とし、ファストブレイクポイントでも19-10としたように、島根が堅守からの速いバスケットを展開することで勝利を収めた。
河合ヘッドコーチ代行が「金丸くんの勝負強さを見せつけられました」とコメントしたように、三河では金丸が3ポイントシュート8本成功を含むシーズンハイの38得点を記録。終盤ではガードナーだけでなく、キャリアハイの23得点と7リバウンドを挙げていたシェーファーもファウルアウトとなる苦しい状況だったが、金丸はシュートだけでなく自らボールプッシュして速いバスケットに持ち込むことでチームを引っ張った。また、コリンズワースもオールラウンドな活躍で20得点22リバウンド12アシストのトリプル・ダブルを挙げるなど、ハイレベルな戦いを見せた。
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