「出だしから自分たちのバスケットをやれていれば」
「前回(4月11日の川崎戦)は勝ちましたけど、正直負けが続いていますし、富山さんには今までも負けていたので、すごく勝ちたい試合でした」。秋田ノーザンハピネッツの古川孝敏は、富山グラウジーズとの水曜ナイトゲーム後の会見でこう語った。
この試合ではほとんどの時間帯で秋田が追いかける展開となったが、富山の大黒柱であるジョシュア・スミスが第3クォーターの終盤に退場したのをきっかけに、インサイドでのアドバンテージを生かして反撃を開始。アレックス・デイビスとハビエル・カーターだけでなく、勝負どころで古川が確実に3ポイントシュートを沈めることで延長戦に持ち込んだ。それでも延長戦では、逆に終盤の勝負どころで富山にシュートを沈められてしまい101-108で敗れた。
「追いつきはしましたけど、自分たちがもっとしっかりと締めてやれていれば、と今は思います」と古川は振り返った。「彼が退場した後からではなく、出だしから自分たちのバスケットをやれていればなと。終盤で追いつきはしましたが、点を取って取られてという形で、全体的には自分たちのバスケットができていませんでした」
もちろん、スポーツの世界では相手に不利な状況が生まれれば、そこを突くのは当然のこと。実際に秋田はスミス退場後はペイントエリアから得点を量産して富山を苦しめた。それでも古川は、相手の状況にフォーカスするのではなく「全体的に締まりのない戦い方をしてしまった」と悔やんだ。
「ウチはディフェンスのチームと言っているのに108点も取られるって。相手がどうしてくるかという中で、どれだけ相手の動きに対して自分たちがやりきれたかという部分でも、あまりできなかったです。それにもっと自分たちが仕掛けないといけないのに、向こうのペースでやってしまった感じがすごくしました。どうしてもゲームの最初から鈍いというか、そういう感じがあったように思います」
一度は逆転し、延長まで持ち込んだものの勝ちきることができず、今シーズンの富山戦はこれで4戦全敗となった。それでも週末にはホームでの新潟アルビレックスBBを控えている。今シーズンは新潟戦も2戦2敗としており、なおかつホームでの勝利は3月6日の滋賀レイクスターズ戦を最後に遠のいている。ホームでファンに勝利を届けるためにも、富山戦での反省を生かして、いかにゲーム序盤から秋田のペースで自分たちのバスケットができるかが鍵となる。
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