渡邊は7得点2リバウンド1アシスト1スティールを記録
ラプターズはブルズと対戦。カイル・ラウリーとロドニー・フッドがケガで欠場、2日前のレイカーズ戦で乱闘騒ぎを起こしたフレッド・バンブリートとディアンドレ・ベンブリーが1試合の出場停止処分を受け、わずか8人で試合に臨むことになった。
不利な状況での試合となったが、初先発のマラカイ・フリンがポイントガードとしてゲームを組み立て、開始3分半で2アシストを記録して11-4とスタートダッシュに成功。ブルズはザック・ラビーンを中心に猛反撃に出るが、ラプターズも激しく戦うことで食い下がった。
第1クォーター残り4分で投入された渡邊雄太は、縦へのスピードを生かしてオフェンスのペースを上げるとともに、相手の速攻を未然に防ぐ。第1クォーターの最後はラウリ・マルカネンの3ポイントシュートをきっちりチェックして決めさせず、第2クォーターの出だしにはラビーンからマルッカネンのパスを鋭い出足でスティールし、そのままワンマン速攻での得点を決めている。
しかし、ポイントガードがフリンだけのラプターズはゲームコントロールを欠き、ペースを上げて相手が守備を整える前に個人でアタックするのだが、チームでチャンスを作ることができず個々が強引に仕掛ける傾向が時間の経過とともに強くなった。パスカル・シアカムにはそれで得点を決めきる個人能力があり、クリス・ブーシェイはセカンドチャンスを生かして強引に得点を奪っていったが、他の6選手のフィールドゴール成功率は前半で23.5%と極めて低いものに。タフショットを打っては速攻を許し、それを止めるためにスタミナが削られていく悪循環に陥った。
第3クォーターを終えて、すべてのクォーターで30失点以上を喫して79-97。フィールドゴール成功率はラプターズの39.7%に対しブルズが57.8%、アシスト数は12-29と、ラプターズが選択した打ち合いはブルズの効率の良さを際立たせる結果になってしまった。
ラプターズの先発5人はいずれもプレータイムが35分を超えても最後までプレーの強度を落とすことなく食い下がったが、点差を1桁に縮めるのが精一杯。ブーシェイは38得点、19リバウンドといずれもキャリアハイの数字を残したが、チームは113-122で敗れた。
渡邊は17分のプレータイムで7得点2リバウンド1アシスト1スティールを記録。ペースを上げると同時に雑になるチームオフェンスの中で落ち着いてプレーした結果、フィールドゴール3本すべてを成功させてはいるものの、劣勢を覆すには至らなかった。これでチームは連敗。ラウリーとバンブリートの戦線復帰が待たれる。