富山グラウジーズ

富山が第2クォーターの約7分間を無失点に抑える

富山グラウジーズvs秋田ノーザンハピネッツの水曜ナイトゲームは、第2クォーターで18-0のランを見せた富山が91-77で勝利した。

序盤は激しいディフェンスを軸とした秋田が、ゾーンディフェンスからのトランジションバスケでリズム良く得点を重ねリードする。しかし、富山はここで守備職人の水戸健史と松脇圭志を投入し、秋田のオフェンスのリズムを崩していく。

21-23と富山の2点ビハインドで迎えた第2クォーター。富山は引き続き水戸と松脇を起用し、さらに中盤からは同じくディフェンスに定評がある阿部友和を投入する。試合後のコートインタビューで浜口炎ヘッドコーチが「松脇、水戸、友和が非常にアグレッシブにディフェンスをしたために、そこの場面が機能した」と振り返ったように、この3人が秋田のバックコート陣に対して固いディフェンスを行うことで、自由にオフェンスを組み立てさせないことに成功。さらにインサイドではジュリアン・マブンガとジョシュア・スミスがペイントでの得点を許さず、タフショットを打たせてはディフェンスリバウンドから攻めに転じた。

こうなると富山のオフェンス力が爆発する。松脇の連続3ポイントシュートを機に勢いに乗ると、インサイドではスミスがダブルチームで対応されてタフショットになるもセカンドチャンスポイントを自らねじ込むことで、前半だけで得点とリバウンドでダブル・ダブルを記録。そのスミスはポストプレーだけでなく、外に出てディフェンスを引き寄せてスペースを作り出すと、今度はマブンガのシュートをお膳立て。どこからでもオフェンスの起点を作ることができる富山が秋田のチェンジングディフェンスを攻略し、約7分間で18-0のランを決め、第2クォーターを25-9と圧倒して試合を折り返した。

46-32で迎えた後半。ディフェンスのギアを上げた秋田を前に富山はミスが続く。ターンオーバーからのトランジションバスケで失点を許し、一時は1桁差にまで詰められたが、ここでも阿部と水戸が流れを変える。阿部がスティールからアウトナンバーを作ると、水戸とのツーメンゲームで得点へ。さらに、続くポゼッションではマブンガがブロックショットからのコースト・トゥ・コーストを決めて、再び点差を2桁に戻すことに成功した。その後も富山は2桁のリードを守り、最終スコア91-77で勝利。この勝利によりBリーグ開幕以降、初めての6連勝を記録した。

水戸は16得点2リバウンド2アシスト1スティール、阿部は0得点2リバウンド2アシスト1スティール、松脇は6得点4リバウンド2アシスト1スティールを記録。水戸の16得点以外は突出した数字ではないが、出場時の得失点差を表すプラスマイナスの数値では、水戸のゲームハイの+26に続き、阿部が+21、松脇が+20と、トップ3の数字を挙げた。守備に定評がある3人のパフォーマンスが、チームの勝利を引き寄せたゲームとなった。