「常に声を出して引っ張ってくれる」
ロケッツからトレードでバックスに加わったPJ・タッカーが初めて新天地での練習に参加した日、ヤニス・アデトクンボは「もう君と対戦しなくて済むんだね」と声をかけた。タッカーも「僕も君を守らなくていい」と返したという。
現地3月20日にホームで行われたスパーズ戦で、バックスデビューを飾ったタッカーの存在感をアデトクンボはすぐに感じたと言う。ベンチからの出場で12分43秒プレーし、0得点3リバウンドというスタッツだったが、アデトクンボは試合後に「彼はチームに即フィットしている。チームのシステムに合っているし、スペースを広げてくれる」と称賛した。
88-84とリードして第4クォーターを迎えたバックスは、20-10のランを決めてスパーズを突き放し、6連勝をマークした。持ち味のディフェンスで勝利に貢献したタッカーについて、アデトクンボは「彼はコートの上で起こっていることをすべて把握していた。ウチには彼のような選手が必要だった。常に声を出して引っ張ってくれる存在が必要で、彼はまさしくそのタイプだよ」ともコメントした。
今シーズンからバックスでプレーしているドリュー・ホリデーも、タッカー効果を実感した一人で「どこにいても彼の声が聞こえた」と話している。「ベンチからでも彼の声が聞こえる。しっかりコミュニケーションを取れる選手の存在は大きい。コートでも声が大きくてハッキリ聞こえるし、彼は他の選手とは違う。プレーがとても楽になるよ」
スタッツに現れない形でチームを勝利に導くことのできるタッカーは、プレーオフを勝ち上がるために必要な戦力だ。タッカーが加わったチームのケミストリーが構築されれば、バックスはさらに強力なチームに成長する。