新戦力グリフィンも「無理をさせず」出場なしでもチームは連勝
ケビン・デュラントは2月上旬に3試合を欠場し、古巣のウォリアーズ戦で復帰したものの1試合だけで再び戦線離脱。そこから1カ月以上も欠場が続いている。復帰にはまだ時間を要するようだが、指揮官スティーブ・ナッシュは「早く戻って来てくれればいいが、彼には完全にケガを治すよう求めている」と状況を説明している。ウォリアーズ戦での復帰が早すぎてケガを悪化させたため、チームは慎重になっている。さらには、今日のペイサーズ戦までネッツは12戦11勝と勝ち続けており、無理をする必要はない。
新戦力のブレイク・グリフィンもいまだベンチに入っていない。トレードが決まるまでピストンズを離れていたグリフィンは、今はコンディションを作り直している最中で、こちらも急かすつもりはないようだ。ペイサーズ戦ではカイリー・アービングも鼠径部に痛みがあるとして欠場。こちらもナッシュによれば「大事を取って」無理をさせなかった。
ペイサーズとの試合は第1クォーターで2桁のビハインドを背負う展開になるものの、『ビッグ3』で唯一コートに立つジェームズ・ハーデンを軸に反撃。ハーデンはネッツ加入後最多となる40得点を記録し、さらには10リバウンド15アシストで3試合連続のトリプル・ダブルでオフェンスを牽引。第4クォーターに入りチームディフェンスが機能し、7分間を4失点に抑える間に17得点を奪うランで試合を決めた。
試合後、ハーデンはトリプル・ダブルについて聞かれたが、「それよりも15点差を付けられたところからチームがまとまり、勝ちへと繋げられたことがうれしいよ。今日の勝利が素晴らしいのはその点だ」と答えた。
試合の中でディフェンスを立て直せたことに「全員がよりフィジカルに守り、声を掛け合うことができた」と満足気だったハーデンは、ベンチから23分の出場で主にディフェンスでハッスルした21歳のニコラス・クラクストンの名前を出してこう語る。「ニックが僕たちにエネルギーを注入してくれた。ベンチから出て、リバウンドにブロックショットにと若い力を見せてくれた。すごく重要な働きだった」
カイリーとデュラントを欠く状況に「それが普通だと慣れるようなことにならなきゃいいけど」とハーデンは笑い、こう続けた。「そうなった時には他の選手がステップアップしなきゃならない。誰かが不在だと力が落ちてしまうようなチームではダメだ」
この日、セブンティシクサーズが敗れ、28勝13敗でネッツと並んだ。1.5ゲーム差の3位には、シクサーズを延長の末に打ち負かしたバックスが付けている。トレードデッドラインまでに3チームとも何らかの補強がありそうだ。ネッツが主力に無理をさせないように、決着をつけるのはあくまでプレーオフだが、こう接戦となればカンファレンスの順位争いも無視できない。トップシードを目指す東の競合たちの戦いは、これからさらに激しくなっていくはずだ。