トヨタ自動車

長岡萌映子「ENEOSの走るバスケットにしっかり対応できるように」

Wリーグは今週末に開催されるプレーオフファイナルに向けた記者会見を行った。セミファイナルで富士通レッドウェーブを下し、4シーズンぶりのファイナル進出を決めたトヨタ自動車アンテロープスからは長岡萌映子と安間志織が参加した。

富士通との第1戦はトヨタ自動車がリバウンドを圧倒して序盤から主導権を握り、79-56での快勝を収めた。しかし、翌日の第2戦では「上手くいかない時間帯があって、ずっと我慢する試合になりました」と長岡が振り返ったように、トヨタ自動車がリードをするもなかなか突き放すことができず、接戦の末に61-58で競り勝っている。

それでも長岡は「そういう試合に勝てたことは大きな自信になりますし、それをセミファイナルで経験できたのは良かったです」とし、安間も「2試合目は厳しくなると予想していましたが、その試合をチームで一つになって連勝できて良かった」と、自信としてとらえている。

そんなトヨタ自動車がファイナルで戦うのは、12連覇を目指す『女王』ENEOSサンフラワーズだ。12月の皇后杯決勝でENEOSに敗れたトヨタ自動車にとってはリベンジを果たす機会でもある。

長岡はENEOSについて「皇后杯では走るバスケットでやられた印象です。チームの強みとしてそこは変わっていないと思うので、走るバスケットにしっかり対応できるようにしたいです」と言う。安間も「ENEOSさんはすごくリバウンドを取ってくると思うので、私たちも全員でリバウンドを取りに行ってオフェンス回数をできるだけ増やしていきたい」と対策を語る。

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安間志織「チーム全員で一つになって私たちのバスケットを表現したい」

ENEOSはケガ人を抱えており、大黒柱の渡嘉敷来夢やビッグマンの梅沢カディシャ樹奈が欠場し、肩を故障した宮澤夕貴もまだ本調子ではない。それでも、デンソーアイリスとのセミファイナルでは終盤で勝負強さを発揮し、2試合連続で接戦を制している。

長岡は「デンソーとの試合は見ていました」と言い、ENEOSの勝負強さについて語った。「ENEOSさんの最後の最後の勝負強さは本当にすごいですし、私たちも見習わなければいけないと思いました。皇后杯でもそこでやられてしまいましたが、まず私たちは集中力を切らさないこと。そしてENEOSさんは勝ち方を知っていることが強みだと思うので、私たちはチャレンジャーとして最後までアグレッシブにいくことが大事になります」

それでも「ここまで来たら自分たちのバスケットをする以外はない。アジャストなどいろいろありますが、決勝の舞台を楽しみながら自分たちのバスケットをして優勝したいです」と長岡は意気込みを語った。

また、富士通との第2戦では勝負どころでシュートを沈め、勝利の立役者となった安間は「トヨタのバスケットを表現するためには、私が最初にやらなければいけない」と言う。「私が得点を取れなくても、周りにはたくさん取れる人がいます。みんなをプッシュしながら、それでも大事なところでは私もしっかり打ちたいです。決勝の舞台に立ったことがある選手は少ないですが、チーム全員で一つになって私たちのバスケットを表現したいです」

今のENEOSは高さでのアドバンテージはないが、スピードを生かした平面のバスケで強さを発揮している。インサイド陣も含め機動力があり、全員がどこからでもシュートを放つことができるトヨタ自動車だが、リーグ初優勝を果たすにはENEOSの『走るバスケ』をいかに抑えることができるかが鍵となる。