主力の離脱が続くチームはディフェンスが崩壊
ブルズのホームに乗り込んだラプターズ。6点ビハインドで迎えた第2クォーターに渡邊雄太の出番が回ってきた。
渡邊はハリーバックにリバウンドとハードにプレー。クローズアウトシチュエーションでは相手の行き先を先読みし、体勢を崩させる好ディフェンスを披露。しかし、これがファウルと判断され、床を叩き悔しがるシーンが見られた。それでも、ラウリー・マルッカネンのドライブのへルプに向かった際には、両手でシュートコースを塞ぎ、ブロックショットをお見舞いするなど、持ち味を発揮した。
オフェンスではフロアバランスを考慮しながらカッティングし、ボールに絡もうとする姿勢が見られ、オフェンスリバウンド奪取からカイル・ラウリーのセカンドチャンスに繋げた。相手の裏を取り、ゴール下でラウリーのパスを呼び込んだシーンでは、ヘルプに来たマルッカネンのブロックショットに阻まれてしまった。
第2クォーターの8分だけの出場となり無得点に終わったものの、3リバウンド2アシスト1ブロックを記録し、役割を果たした。
だが、試合は終始ブルズのペースで進み95-118と大敗。すでに勝負が決していた終盤には、審判にボールを投げた行為がテクニカルファウルとなり、テクニカルファウルの累積でラウリーが退場となるなど後味の悪い試合となった。
ともに平均20.1得点を挙げるフレッド・バンブリート、パスカル・シアカムが新型コロナウイルスの安全衛生プロトコルにより欠場中のラプターズは泥沼の5連敗。ノーマン・パウエルの台頭で得点力はどうにか維持できているものの、この試合でも多くの3ポイントシュートをフリーで打たれたようにディフェンスが崩壊しつつある。ハードワークとディフェンスが持ち味の渡邊だけに、主力が欠場中の今、チームディフェンスを向上させ、地位を確立したいところだ。