デイミアン・リラード

リラード「リングに投げキッスをしたのも僕のアイディアさ」

今年のスラムダンクコンテストはトレイルブレイザーズのアンファニー・サイモンズが優勝した。

サイモンズの1本目はリムより上に小さなリングを設置し、そこにボールをセットしてのアイディアダンク。跳躍力の高さを分かりやすくアピールし46点をマークした。2本目では、バスケットボール殿堂入り選手のトレイシー・マグレディの名前が書かれたラプターズのレトロジャージーを着用し、2000年のダンクコンテストでマグレディが決めた360°をオマージュして49得点を叩き出した。

決勝ラウンドではボールを高くバウンドさせての一人アリウープを成功させた。一見するとシンプルなダンクだが、スローで見るとリングにキスを試みていた。そして、この『キスダンク』が評価され、サイモンズが2021年のダンク王者となったが、このアイディアはチームメートのデイミアン・リラードによるものだったという。

『The Athletic』の取材に対応したリラードは、事の顛末を明かした。「僕は彼に『キスダンク』をしてみたらどうだと言ったんだ。僕も見たことないし、誰もやってないしね。あれは僕の手柄だよ。リングに投げキッスをしたのも僕のアイディアさ。あれで彼が何をやったかみんなも分かっただろう」

確かにサイモンズはダンクの成功後に投げキッスをしていた。これは、この試技がただの一人アリウープではなく『キスダンク』だったことへのアピールに繋がっていたのだ。

リラードのアイディアを体現し、見事ダンク王者の称号を獲得したサイモンズは会見で裏話を明かした。「練習では実際にキスできたことはなかったけど、これでいってやろうと思った。リングに近づいてキス顔を強調し、キスしようとしているのを分かってもらおうとしたんだ」

ブレイザーズはCJ・マッカラムが欠場しながらも、21勝14敗の好成績を残し、西カンファレンス5位で後半戦を迎える。今後はさらに激しいプレーオフ争いが繰り広げられることになるため、サイモンズとしては『キスダンク』のお礼をプレーでお返ししたいところだ。