5人だけで96点を奪った富山
富山グラウジーズが千葉ジェッツをホームに迎えた一戦。富山はリチャード・ソロモン、千葉はシャノン・ショーターがそれぞれコンディション不良のため欠場となったが、岡田侑大がキャリアハイを更新する29得点の爆発を見せた富山が96-80の点の取り合いを制した。
富山はジョシュア・スミスのインサイド、前田悟の3ポイントシュートなど強みである部分で確実に加点していくが、千葉もジョシュ・ダンカンが内外から得点し、ペリメーターのシュートを確実に沈めていき、互角の展開が続いた。
しかし、岡田がステップバックからの3ポイントシュートを難なく沈めるなど、4本の3ポイントシュートを含む5本のフィールドゴールをすべて成功させ、前半だけで16得点を挙げる活躍を見せたことで富山が44-36と優位に立つ。
後半に入り、富樫勇樹が連続で速攻を決めて千葉のペースになりかけたが、再び岡田が立ちはだかった。絶好調の岡田はドライブに3ポイントシュートと得点を重ねると、速攻のシーンでは富樫からバスケット・カウントを誘発しリードを2桁に乗せた。
千葉はショットクロックわずかなところで失点するなど踏ん張れず、フラストレーションを溜めてシュート精度が上がらない。一方、流れをつかんだ富山はジュリアン・マブンガやスミスにブロックショットが飛び出すなどディフェンスも機能。前田悟が連続で3ポイントシュートを成功させるなど、攻守ともに噛み合った富山はこのクォーターも31-23と上回り、16点をリードして最終クォーターを迎えた。
このまま富山のペースで試合終了を迎えるかと思われたが、オールコートディフェンスに手を焼いた。連続でボールを失うなどリズムが悪くなった富山は約4分間無得点に。そして、ダンカンにセカンドチャンスポイントを許し、9点差に迫られてオフィシャルタイムアウトを迎えた。
流れは完全に千葉だったが、オフィシャルタイムアウト明けのオフェンスでマブンガがギャビン・エドワーズから3ポイントシュートのファウルを誘発。これで千葉のチームファウルが5に到達するとともに、エドワーズも個人5つ目のファウルで退場となったことで潮目が変わった。
マブンガが3本のフリースローをすべて成功させ、落ち着きを取り戻した富山は、宇都直輝が巧みなオフボールムーブからイージーシュートを連発し、速攻でも加点して再び突き放すことに成功。残り1分30秒、スミスのセカンドチャンスポイントで15点差にしたところで勝負アリとなった。
富山はキャリアハイの29得点を挙げた岡田を筆頭に、5人が2桁得点を記録。というより、得点者が岡田、マブンガ、宇都、前田、スミスの5人だけという珍しい結果に。前節のアルバルク東京戦で27点差の大敗を喫した富山だが、その悪いイメージを払拭する会心の勝利となった。