スパーズ

スパーズはオールスター明けに68日間で40試合を戦う

NBAは3月10日から5月16日の日程で行われるレギュラーシーズン後半戦のスケジュールを発表した。もともと例年では10月下旬の開幕が2カ月遅れ、レギュラーシーズンの試合数が82から72に減らされてもかなりの過密日程を強いられている。中でもチーム内に新型コロナウイルスの感染もしくはその疑いがあり、前半戦の予定を消化できなかったチームは、後半戦で今までにないスケジュールをこなさなければならない。

最も多くの試合を消化しているチームはすでに33試合を終えている。一方で八村塁が所属するウィザーズは1月に6試合が延期となっており、ここまで29試合を消化。後半戦にはこれまで以上の過密日程をこなさなければならない。4月には10日間で6試合、5月には8日間で5試合のアウェー連戦が組まれた。ウィザーズは序盤は低空飛行だったが、ここに来て前年王者のレイカーズ撃破を含む5連勝で上向きつつあるものの、この厳しい日程には苦しめられそうだ。

これまでの消化試合数が最も少ないのはスパーズとグリズリーズの27試合。スパーズはオールスターブレイク後の68日間で40試合を戦わなければならない。この中にはアウェー5連戦が2回、アウェー4連戦が2回も含まれている。昨シーズンは西カンファレンスの11位で23年ぶりにプレーオフ進出を逃した。その雪辱のため、今シーズンのスパーズは見事なチームバスケットで16勝11敗、カンファレンス5位と好調をキープしているが、後半戦の指揮官グレッグ・ポポビッチには慎重なチームの舵取りが求められる。グリズリーズも球団史上最長となるアウェー7連戦が組まれ、厳しい日程に直面する。

昨シーズンはオーランドに『バブル』と呼ばれる隔離エリアを作り、22チームでシーズン後半戦とプレーオフを消化したNBAは、今シーズンは健康安全プロトコルを厳格に運用しつつ、それでも出てしまう感染者の対応に四苦八苦しながらホーム&アウェー方式の試合開催を続けている。これ以上の感染者がチーム内に出なかったとしても、過密日程で選手にとってはケガのリスクが高まり、順位争いが佳境に入る中でどう休養を取らせるかの判断は難しい。ただ、これをいかに乗り越えるかが、チームの成績を大きく左右するのは間違いない。