「今回の災害は甚大な問題、できる限りのことをするつもり」
今年1月にロケッツからネッツに移籍したジェームズ・ハーデンは、これまで8シーズンを過ごしたヒューストンは今も『ホーム』だと思っている。そのヒューストンのあるテキサス州は、記録的な厳しい寒波の影響により停電と断水が続き、甚大な被害を受けている。この状況を受けて、ハーデンが立ち上がった。
ハーデンは、被災したヒューストン市民に水と食料を提供するために尽力している。一日でも早く断水を解消させるため、シルヴェスター・ターナー市長とも毎日のように連絡を取り合っていると明かした。
「毎日のほとんどの時間、あちこちに電話をかけている。僕はヒューストンの人たちからたくさんの愛情を注いでもらった。どうにかして街の力になりたい」とハーデンは言う。
「僕にとってヒューストンは自分の家も同然だ。今回の件に心を痛めているよ。2019年の大型ハリケーンよりも被害はひどいようだ。どれだけの人が苦しんでいるのかも分からない。電気もない、食べ物もない。この時期に外で生活している。ほかにも様々なケースがあるだろうね。食べ物だけではなくて、できるだけ多くの人の力になりたい」
「ここ数日の間、知り合いの水道会社にも連絡をしていて、彼らが夜通しで家を回って修理してくれている。ターナー市長とも連絡を取り合っている。今回の災害は甚大な問題で、僕はできる限りのことをするつもりだ。それは今回のことに限らない。たくさんの人が被害を受けているのであれば、力になりたい」
ハーデンは、前述した大型ハリケーン『ハービー』がヒューストンを襲った際に、屋外バスケットボールコート修復費として24万ドル(約2500万円)を、また2017年にテキサス州で壊滅的な洪水が起こった際には100万ドル(約1億円)を寄付している。
彼は自らトレードを要求してロケッツを退団した。それでも、NBAを代表する選手に成長するまで応援してくれたヒューストンは、彼にとって特別な場所だ。ハーデンは、3月3日にネッツの選手としてヒューストンに戻って来る。ロケッツ本拠地のトヨタ・センターは、収容人数の25%に相当するおよそ4500人のファンの来場を許可しているため、会場で観戦するロケッツファンはハーデンに感謝の気持ちを表すはずだ。