「全員が気持ちを持ってコートに立つことができた」
秋田ノーザンハピネッツは2月14日に行われた名古屋ダイヤモンドドルフィンズとの第2戦を83-65で勝利し、連敗を4で止めた。
勝利した第2戦では、秋田らしい激しいディフェンスで主導権を握り、名古屋Dから18本のターンオーバーを誘発し、そこから19得点を奪った。この試合で20得点5リバウンドを記録した古川孝敏は、「これが自分たちのバスケット」と手応えを語る。
「ウチはオフェンスからリズムを作ろうとか、コントロールしようとすると上手くいきません。そうすると逆にオフェンスから崩れてしまって、ディフェンスもできなくなることが多々ありました。点が取れない時もありますが、そこにこだわるよりディフェンスにフォーカスしてプレーする方が、自分たちにとってはプラスになる。その中でチャンスがあれば5人全員がどんどん狙っていくバスケットをしているので、思い切ってやれたと思います」
秋田は前節の水曜ナイトゲームで、大黒柱のカディーム・コールビーが両膝膝蓋骨骨折の重傷を負い、戦線離脱となるアクシデントに見舞われた。しかし、古川が「彼がいないから、とは言われたくなかった」と話したように、この試合ではチーム全員が高い集中力を持ち、攻守に渡ってアグレッシブにプレーした。
「自分たちがもっとエナジーを持ってやらなきゃいけない、そして外国籍選手が1人抜けた状態の中で、『彼がいないから』とは言われたくなかったです。第1戦では本当に残念な試合を展開してしまったので、第2戦に向けて自分たちがどれだけ気持ちを持って挑めるかがすごく大事でした。いろいろな戦術があった中で、まずは全員が気持ちを持ってコートに立つことができたので、それが勝ちに繋がったと思います」
「同じことを繰り返しているようでは、一生上には行けない」
ここ最近の秋田は勝負どころで『らしさ』を出せずに負けることがあった。「いろいろと上手くやろうとしすぎた部分があったと思います。勝つためにやらなければいけない戦術もいろいろあって、その中で選手自身も迷いながらプレーしている部分もあり、思い切りの良さがなくなっていました」と、古川は直近の試合を振り返る。
それでも名古屋Dとの第2戦では本来の秋田らしい姿を取り戻して勝利をつかみ取った。バイウィーク前の試合を勝利で終えるのと負けて終えるのでは精神的にも大きな違いがある。ましてや秋田は4連敗に終止符を打ったのだから、この勢いのままバイウィーク、そして後半戦に挑みたいところだが、古川は「僕としては、できる日とできない日があるのが本当に嫌」と厳しい意見を下す。
「今日のようなゲームを、自分たちがやらなければいけないベーシックとして受け止めなきゃいけない。今までもできる日、できない日というのを繰り返してきました。チームとしてそういうムラがありすぎると、どうしても勝ちには繋がりにくいです。自分たちがやりたいことを常にコートで出せるように意識してやっていきたいし、いろいろある中でそれぞれがどうやって気持ちを持って準備していくか。それがこのチームにとって大事だと僕は思います」
「今日はしっかり勝てましたけど、ここで終わりたくない。毎回毎回、同じことを繰り返しているようでは、一生上には行けないですし、少しでも上がって行けるようにもっともっとレベルアップしていきたいです」
秋田は現在22勝15敗で東地区7位につけている。シーズン終盤には宇都宮ブレックスや千葉ジェッツ、川崎ブレイブサンダース、アルバルク東京といった東地区上位チームとの対戦が控えている。名古屋Dとの第2戦で見せたバスケットを基準とし、チームとしての波をなくすことができるか注目だ。
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