36得点7アシストも「カギとなるのはディフェンス」
キングスは1月のクリッパーズとの対戦で2試合とも第3クォーターに大差を付けられての完敗を喫していた。今回は遠征も込みの2日連続の試合で、クリッパーズはホームで中1日置いての試合と、コンディション的に厳しいキングスは不利なはずだった。しかし、直近の7試合で6勝1敗、特にこの1週間でペリカンズ、セルティックス、ナゲッツを破ったチームには勢いがある。今回は第3クォーターを終えた時点で1点のビハインド。そこから最後までクリッパーズに食らい付き、113-110と競り勝った。
ディフェンス面ではカワイ・レナードをハリソン・バーンズがマークして20得点に抑え、リショーン・ホームズはインサイドの泥臭い仕事で奮闘。オフェンス面ではディアロン・フォックスがフィールドゴール25本中15本成功の36得点、さらには7アシストの大活躍を見せた。試合終盤にはNBAのベストディフェンダーであるカワイにマークされたが、フォックスの勢いは止まらなかった。
「自分らしいプレーをやり続けようと思った」とフォックスは言う。「当然、相手は好き放題にやらせてくれない。ディフェンスの上手い選手にマークされるよね。カワイが相手でも僕はアタックしなきゃならない。チームによって対策の仕方は違うけど、それを意識することで自分のプレーに影響が出てはいけないと思っている」とフォックスは言う。
それと同時にフォックスは、ベテランのバーンズの働きを称えている。「多くの得点は取ってないけど、僕らを自由にプレーさせるためにいろんなことをしてくれている。リバウンドを12も取っているし、カワイへのディフェンスも素晴らしかった。ディフェンスは全員が意識しているけど、やっぱり僕らの一番のディフェンダーは彼だし、カワイを苦しめて調子に乗らせなかった。カワイに思い通りにやられたらウチは厳しいからね。今日のハリソンのプレーは素晴らしかったし、それは今日に限らずどの試合でもそうだ」
「僕たちが正しいやり方でプレーすれば、どんな相手にも勝てる。シーズン序盤に勝ったり負けたりしていた時期も、どことやっても得点は取れていた。だからカギとなるのはディフェンスなんだ。ディフェンスに集中してターンオーバーを抑えられれば勝つチャンスはある。オフェンスは楽しいけど、バスケはそういうゲームじゃない。コートにいる5人全員がディフェンスにも集中することが大事なんだ。1人も欠かさずゲームプランを遂行することで、僕らは強いチームになれる。実際、それで勝てるようになった。勝てればみんなハッピーだからね。この調子で気を引き締めていくよ」
今シーズン最長の4連勝と、キングスは波に乗っている。ただ、この日はNFLのスーパーボウルが行われており、NBAの試合時間はその前に設定された。ルーク・ウォルトンは記者会見の冒頭で「早く家に帰りたいから、今日は手短に頼む」とジョークを飛ばし、フォックスも最後の質問が終わると「よし、スーパーボウルを見るぞ!」と会見ブースを飛び出していった。キングスの選手たちはハッピーな気分でスーパーボウルを観戦しているに違いない。