ウェストブルックの欠場を全員でカバーする会心の勝利
ヒートのホームに乗り込んだウィザーズ。ラッセル・ウェストブルックが欠場となったが、セカンドユニットも奮起し課題であるディフェンスでも粘りを見せ、103-100で勝利した。
開始3分半、八村塁はバム・アデバヨに1on1を仕掛けると、ステップバックしてシュートチェックをかわし、フェイダウェイシュートを沈めて初得点を記録した。直後にはディフェンスリバウンドからボールをプッシュし、そのままシュートまで持ち込んでダンカン・ロビンソンのファウルを誘った。さらに次のポゼッションでは、手詰まりになった状態でボールを受けると、果敢にリングにアタック。ケリー・オリニクに身体をぶつけて間合いを取り、再びフェイダウェイシュートを沈めて6連続得点を挙げた。
好スタートを切った八村だったが、第2クォーター中盤にコートに戻ると、ボールに触る機会が少なく序盤のシュートタッチの良さを生かせない。3ポイントシュートを決めきれず、得意のミドルシュートに当たりが来ず、このクォーターは無得点に終わってしまう。それでも、楔の役割を果たし、ロビン・ロペスの3ポイントシュートをアシストするなど、攻守両面で献身的なプレーを見せた。
ウィザーズはブラッドリー・ビールとデニ・アブディヤが2桁得点を挙げる活躍を見せたが、タイラー・ヒーローとロビンソンに3本ずつの3ポイントシュートを許すなど、高確率で外角シュートを射抜かれ55-65で前半を終えた。
後半に入り、八村はシュートチャンスが少ない中で果敢にアタックするが、ドライブからのリバースレイアップが外れるなど得点が伸び悩み、トラベリングをコールされるなど調子が上がらない。チームもビハインドを背負う時間が長く続いたが、ヒートのシュートミスにも助けられ、徐々に点差を縮めていく。ロビン・ロペスがインサイドで着実に得点し、ダービス・ベルターンズも3ポイントシュートで続く。そして、ビールの個人技もあり、18-3のランで逆転に成功した。
再び逆転を許し最終クォーターを迎えたが、ビールを休ませている序盤にセカンドユニットが奮起。ギャリソン・マシューズが5連続得点を挙げ、アレックス・レンがフリースローで繋ぎ、トロイ・ブラウンJr.も3ポイントシュートを成功させる。そして、八村もアンドレ・イグダーラに1on1を仕掛けてバスケット・カウントをもぎ取り、再度逆転に成功した。
その後も拮抗した展開が続き、ビールが残り6秒でフリースローを沈め、ウィザーズが3点をリードした。ラストポゼッション、ヒートはスクリーンを使いヒーローの3ポイントシュートに託すも、八村がスイッチしてタフショットを打たせたことにより、シュートはエアボールとなってタイムアップを迎えた。
八村は35分間の出場で11得点9リバウンド5アシストを記録。フィールドゴールが11本中3本の成功、フリースローが9本中5本の成功とシュートタッチに苦しんだが、ラストショットを守り切ったディフェンスやリバウンドへの参加など献身的なプレーで勝利に貢献した。
ビールがゲームハイの32得点とエースの働きを見せ、ベンチから出場した4選手で38得点を奪うなど、チーム一丸の勝利となった。また、最終クォーターにはゾーンを起用する時間が多くあり、失点を18に抑えた。結果的に今シーズン最小となる100失点で勝利を収め、ディフェンス面が向上したこともチームが上向く好材料になりそうだ。