前節で復帰したメンバーも活躍し、上昇の機運
4連敗中のウィザーズが『ビッグ3』で注目されるネッツと対戦。ジェームズ・ハーデンが欠場したものの、ケビン・デュラントとカイリー・アービングの個人技を止められず、ジョー・ハリスに8本の3ポイントシュートを決められるなど、終盤までリードを許す苦しい展開となった。
それでも、ウィザーズはブラッドリー・ビールとラッセル・ウェストブルックを中心に最終クォーターに猛烈な追い上げを見せた。残り5分を切った場面でアービングに3ポイントシュートを決められ、9点のビハインドを背負ったが、すぐさまビールが3点プレーをお返し。ネッツのオフェンスを簡単に止めることはできなかったが、それ以上に攻めの姿勢を見せてジワジワと点差を縮めていく。八村塁も残り1分26秒にポジション取りからファウルを誘発し、2本のフリースローを成功させる。さらに八村は次のポゼッションでも、アーリーオフェンスから3ポイントシュートを成功させて、2点差まで詰め寄った。
ここまでの八村はフィールドゴール8本中1本の成功、フリースローも4本中2本の成功に留まり、決してシュートタッチは良くなかった。それでも、この終盤の大事な時間帯で貴重な5得点を挙げ、追い上げを加速させた。
ウェストブルックのドライブが決まり同点に追いついたが、再び突き放され、残り12秒で5点のビハインドを背負い、ほぼ試合の趨勢は決まったかに見えた。しかし、ウィザーズはこの絶体絶命の状況を打破する。エンドラインからのリスタート、ボールを持ち込んだビールがタフな3ポイントシュートを沈めて2点差に。さらに前線からプレッシャーを仕掛けてハリスのパスミスを誘う。ボールを奪ったギャリソン・マシューズは、3ポイントラインで待ち受けるウェストブルックにパスを送り、ウェストブルックは値千金の3ポイントシュートを沈め、147-146と逆転に成功した。
その後、ゴール下のシュートを許すも、八村のシュートコンテストが効いて失点を防ぎ、ビールがファウルを獲得。ビールがこのフリースローも決めたウィザーズは、残り12秒からの8-0ランで大逆転勝利を収めた。
ウィザーズに移籍後、調子が上がらなかったウェストブルックだったが、この試合ではゲームハイの41得点に加え、10リバウンド8アシストを記録し、かつての輝きを取り戻した。ウェストブルックは「今大事なのは勝つこと。アップダウンが多い状況だけど、今日は勝つことができた。それが何より大事なことで、ロッカールームの全員を誇りに思う」と語り、6試合の延期後、初めての勝利を喜んだ。
ビールも37得点とエースの働きを見せ、ダービス・ベルターンスが11得点、モリッツ・バグナーが17得点と前回のホークス戦で復帰したメンバーの活躍も目立った。ようやく戦力が整い、ウェストブルックが今日のような活躍を続けることができれば、急上昇も可能なはずだ。