トレイ・ヤング

試合を決定づけるディープスリーを決め、指で『24』を示す

クリッパーズはホークスと対戦。安全衛生プロトコルによりチームに帯同していないカワイ・レナードとポール・ジョージを欠きながら奮闘したものの、最後はトレイ・ヤングの決定力に押し切られ、99-108で敗れた。これで連勝が7で止まっている。

新型コロナウイルスの影響を受けずにここまで来たクリッパーズだが、ここで両エースを欠くことになった。さらにパトリック・ベバリーもケガで欠場。主力を3人欠いたのでは勝利はおぼつかない。イビツァ・ズバッツは「僕らは幸いにもこれまでやってこれたけど、どのチームも例外なく影響を受ける。厳しいシーズンだよ」とボヤく。

一方のホークスは先のバックス戦をケガで欠場したヤングとクリント・カペラが復帰。ヤングが38得点を挙げ、カペラは13得点18リバウンドと、コンディションを整えた2人が勝利に大きく貢献した。

トレイ・ヤングは試合後の会見でこう語る。「いつも以上にハードに戦ったつもりだ。前半は少し足りなかったけど、後半にはより集中して力を出せたと思う。自分たちらしいプレーを、ハードにやる。そこは自分たちでやれるところだから徹底していく。そうすれば自ずと結果はついてくるものさ」

クリッパーズがカワイとジョージのクラッチプレーヤーを欠いていたからこそ、ヤングの終盤の活躍は光った。最終クォーター残り6分半で彼がコートに戻った時点でのスコアは85-81。4点リードとまだまだ勝敗が分からないところから、ヤングは思い切ったアタックを連発して12得点を奪い、試合を決めた。

クラッチタイムの活躍について、ヤングには悲劇的な事故死から1年が経過したコービー・ブライアントへの思いがあった。残り2分、試合を決定付けるディープスリーを決めた直後、ヤングは指でコービーの背番号だった『24』を示すことで、このシュートを彼に捧げている。

「コービーはビッグショットを決める男だったよね。ここぞという場面でシュートを決めて、見せ場を作り、試合を決める。それが僕にとってのコービーのイメージなんだ」とヤングは言う。

「常に戦い、勝利を求め、ハードワークを惜しまない。バスケットボール選手はもちろん、多くのアスリートが彼の姿勢をお手本にしただろうけど、僕もその一人だ。彼が残してくれたインパクトは今も持ち続けているし、それを良い形で生かしたいと思うよ」