八村塁

ビールとウェストブルックが欠場、ブライアントはケガ

ウィザーズがヒートと対戦した。ブラッドリー・ビールは安全衛生プロトコルのため試合にエントリーできず、ラッセル・ウェストブルックは前日の試合で負った指のケガで欠場。さらに先発センターのトーマス・ブライアントが開始早々にリバウンドを競った際に左膝を痛め、プレーを続行できなくなってしまった。

今シーズンここまででプレータイムが最も長い3人が不在となったウィザーズは、頼みの八村塁も前半からファウルトラブルに苦しむ。ウェストブルックに代わり先発を務めたハウル・ネトにルーキーのデニ・アブディヤ、またセカンドユニットのロビン・ロペス、ギャリソン・マシューズの奮闘でヒートに食らい付いたが、後半に入ると時間の経過とともにヒートに離されていく。きっかけを作ったのはセカンドユニットの司令塔ゴラン・ドラギッチで、彼がリズムに変化を付け始めると、若い選手の多いウィザーズは振り回されることに。内外のバランスが良いヒートの持ち味が出て、なおかつここを勝負どころと見極めたジミー・バトラーに連続得点を挙げられた。

第4クォーター開始から1分半で8-0のランを浴び、86-110と大差を付けられる展開に。ウィザーズは前日にボストンでセルティックスと対戦しており、さらに主力もごっそり欠いているのだから、これで集中力が切れてもおかしくはなかった。だが、ウィザーズはここから猛反撃を見せる。

勝ちがほぼ決まって気を抜いたヒートの隙をトロイ・ブラウンJr.が突き、激しいディフェンスから速攻に持ち込んで流れを引き寄せると、ファウルトラブルでベンチに座る時間が長くてスタミナを残している八村もアンドレ・イグダーラやバム・アデバヨとのマッチアップでハッスル。八村はリバウンドを押さえてそのままボールプッシュからマシューズの3ポイントシュート成功をアシスト、またバトラーをドライブで振り切ってコンタクトを受けながらもレイアップを沈めるなど、突出したプレーを見せた。

残り2分を切ってアブディヤが1人で8連続得点を挙げ、ウィザーズは122-127と2ポゼッション差まで迫る。だが、ここで八村が強引に仕掛けたゴール下で得点を奪えず、アブディヤの3ポイントシュートはブロックされた。さらに残り20秒で左ウイングの位置でボールを受けた八村が躊躇してしまい、3ポイントシュートを打てず。ヒートを最後まで脅かし、バトラーやアデバヨを下げる余裕を与えなかったものの追い付くには至らず、最終スコア124-128で敗れている。

八村は26分の出場で17得点5リバウンド2アシスト。またアブディヤがキャリアハイとなる20得点、マシューズが22得点と若手の活躍が目立った。主力の離脱は痛いが、同じような状況でほとんど良いところなく負け続けた『バブル』でのチームとは全く違う戦いぶりが見られたことを今後の収穫とすべきだ。