カワイ・レナード

スパーズでのケガから慎重だったカワイが方針転換

クリッパーズはロサンゼルスでのスパーズ戦を終え、すぐにサンフランシスコに移動して翌日にはウォリアーズと対戦した。カワイ・レナードはここで、2017年4月以来となるバック・トゥ・バック(2日連続の試合)に出場している。2016-17シーズンのプレーオフでシュートを放った後の着地で相手選手の足に乗ってしまい、もともと痛めていた足首の状態を悪化されたレナードは、翌18-19シーズンは右足四頭筋の腱を痛めて前半戦を欠場し、結局9試合にしか出場しなかった。このケガの対応を巡ってスパーズとの関係が悪化し、退団に至っている。

その後のレナードは2試合連続の出場を避け続けた。NBA優勝を果たしたラプターズでも昨シーズンのクリッパーズでも、事前にその了承は取りつけてあったのだろう。チーム状況にかかわらず球団側がカワイに出場を強いることはなく、バック・トゥ・バックを避けるだけでなくプレータイムにも『配慮』があった。ここ2シーズンでそれは当たり前のものとなっていた。

まだシーズン序盤戦であり、オフの準備期間が短かったために多くの選手がまだ様子見のプレーを続けている。しかもカワイは年末にサージ・イバカと味方同士で接触をして口の周りに裂傷を負い、フェイスガードを着けている。無理をする必要のないこのタイミングでレナードが2日連続でプレーしたのは驚きだった。

レナードは語る。「出場試合数はこれからかなり増えていく。ここ数年はケガがあったけど、足を強くするよう努力してきた。時間はかかったけど、プレーできるようになったんだ」

ヘッドコーチを務めるタロン・ルーは「シーズン開幕前から、彼はバック・トゥ・バックでもプレーするつもりだと言っていたんだ。今はコンディションが良いようだから、これからより多くの試合でプレーしてくれるだろう」と言う。

まだ開幕したばかりとはいえ、平均プレー時間34.1分はキャリア最長。リーグ最強の2ウェイプレーヤーであるカワイが多くの試合に出て、より長い時間コートに立つことは、クリッパーズにとって攻守両面で大きな保証となる。チームがさらなる飛躍を果たせるかどうか、カワイのパフォーマンスに左右される部分は大きい。