クリスタプス・ポルジンギス

写真=Getty Images

ポルジンギスと円満な関係を築くための第一歩

ニックスのヘッドコーチに就任したデイビッド・フィズデイルは、何よりもエースであるクリスタプス・ポルジンギスとの関係構築を優先している。そのため、ポルジンギスがアメリカに戻る前に、ヘッドコーチ自ら彼の母国ラトビアに向かうことを決めた。

フィズデイルは、ラスベガスでのサマーリーグ中に「クリスタプスにチームの今後の計画を示すことは重要だ」と、『New York Post』に語った。

「どういう形で私が彼を起用するのか、どういう指導をするのかを含めて伝える。彼と良い関係、繋がりを築きたい」

今年の2月に左ひざ前十字靭帯を断裂したポルジンギスは、現在リハビリを進めているところで、復帰時期は早くても年明けになる見込みだ。

来年のオフに大物フリーエージェント選手の獲得を目標に掲げていると言われているニックスにとって、221cmのオールラウンダーの存在は大きい。けがをする前にキャリア初のオールスターに選出され、チームを一人で引っ張っていたポルジンギスが完全復活を果たせば、『ユニコーン』とともに東の古豪再建を進めるため、ニックス移籍に惹かれる実力者は現れるだろう。これから全盛期を迎えるポルジンギスに加えて、フランク・ニリキナ、ケビン・ノックスら将来有望な若手の獲得にも成功したニックスは、数年後が楽しみなチームの一つでもある。

球団が未来を託したいと願うポルジンギスは、来シーズンで新人契約を満了する。当然ニックスは、彼にマックス契約での延長契約をオファーし、今後もチームのために力を尽くしてもらいたいと考えているはずだ。そのためにも、フィズデイルが今後の方針を説明し、チームが本気で優勝を目指すという意思を伝えることの意味は大きい。また、ポルジンギスを慰留するためにも、フィズデイルの役目は極めて重要だ。

指揮官がラトビアまで足を運ぶことで、ニックスはポルジンギスに誠意を示そうとしている。