デニス・シュルーダー

写真=Getty Images

ホークスは来オフの本格的再建に向けて動く?

チーム再建中のネッツが、ポイントガードのジェレミー・リンをホークスにトレードした。ネッツはホークスから2016年ドラフト2巡目で指名されたイサイア・コーディニアの交渉権と、プロテクトされた2020年ドラフト2巡目指名権を交換要員として獲得している。

ネッツが今回のトレードを実行したのは『ガード過多』の状況にあったから。ネッツにはディアンジェロ・ラッセル、スペンサー・ディンウィディ、アレン・クラブ、キャリス・ルバートがおり、リンよりも若い選手に出場時間を与えるためのトレードだった。

リンは昨シーズン開幕戦で右ひざ膝蓋腱断裂の重傷を負ったが、その回復は順調に進んでおり『NBA.com』によれば、ホークスにリンを解雇する予定はないという。こうなると、ポイントガードのデニス・シュルーダーの去就が不透明になってくる。

ホークスは今年のドラフト当日に成立したトレードにより、オクラホマ大学出身のポイントガード、トレイ・ヤングを獲得したばかり。ヤングはサマーリーグ4試合に出場して平均17.0得点、6.8アシストを記録しているルーキーで、チームの将来を担う選手として期待されている。つまり、リンをチームに残すということは、昨シーズンまで先発を務めたシュルーダーを放出する用意があるということでもある。

クイックネスと非凡な得点力が長所のシュルーダーを交換要員に含めれば、少なくともドラフト1巡目指名権は獲得できる。リンは来シーズン終了後に現在の契約が満了となるので、チームで2番目に高給取りのシュルーダーを放出しておけば、来夏のキャップスペースには最大で7000万ドル(約79億円)以上の空きが生まれる。これだけの資金を用意できれば、大物フリーエージェント選手2人と楽に契約できるはずだ。

リンの契約状況を見ても、ホークスが1年後を見据えて動き出したのは間違いない。シュルーダーの行き先も、そう遠くない時期に決まるのではないだろうか。