2013年にブランドン・ロイが退団してから誰も着けていない『聖域』
ベテランのカーメロ・アンソニーは、オフにトレイルブレイザーズと再契約を結んだ。ここ数年は選手としてのエゴを通してきたと批判され、サンダーでもロケッツでも起用法に関して不満を口にしたことがあった。しかし、ブレイザーズ入団後はチームの勝利に貢献する姿勢を見せ、全盛期のようにはいかないまでも復活の兆しを見せた。
そのカーメロがブレイザーズでの2年目のシーズンを迎えるにあたり、ファンにあるお願いをしていた。トレーニングキャンプでの練習後、彼は「許されるなら7番を着けたい」とコメントした。ブレイザーズの7番は、生え抜き選手として活躍したブランドン・ロイが着けていた番号で、球団の永久欠番になっているわけではないが、同選手が13年に退団してからは誰も着けていない、いわゆる『聖域』となっている。
2013年に加入したモー・ウィリアムズが7番を要求したことがあったが、ファンから反感を買って25番に変更した経緯をカーメロも知っていたのだろう。ロイの功績を称え、カーメロはニックス時代から着けていた愛着のある7番ではなく00番を選んだ。ちなみにシラキュース大とナゲッツ時代に着けていた15番は、ブレイザーズの永久欠番になっているため選択できなかった。
「もしポートランドのみんなが7番着用を許してくれるのなら、とてもうれしい。そのためにもお願いしないといけない。僕には7番が必要なんだ」
この発言後、ソーシャルメディアでは好意的な反応を示すファンも少なくなかった。アスリートの中には背番号に強いこだわりを持つ選手も多く、調子の良し悪しにも影響を及ぼすことがある。
おそらく球団は、カーメロのリクエストを知ったファンの反応を見て判断するつもりだろう。カーメロがシーズン開幕を7番のジャージーとともに迎えられるかどうか、推移を見守りたい。