キングスは難しい決断を迫られることに
キングスのボグダン・ボグダノビッチが、ホークスからの4年7200万ドル(約75億円)というオファーにサインしたと『USA Today Sports』が報じている。ボグダノビッチは先週、サイン&トレードでバックスへ移籍するとの報道が出たが本人は同意していなかったことが判明し、移籍は破断となっていた。
キングスはボグダノビッチのサイン&トレードでバックスからドンテ・ディビンチェンゾ、DJ・ウィルソン、アーサン・イリヤソバを獲得する予定だった。キングスはボグダノビッチがフリーエージェントになる前に契約を交わし、その後で計画したトレードを実行しようとしたが、彼はフリーエージェントになり、さらに良い条件での契約を強く希望していた。
ボグダノビッチのトレードの件で、NBAがバックスとキングスを調査していると『New York Times』は報じている。両球団はフリーエージェントとの交渉期間が始まる前に交渉を行いリーグのタンパリング禁止のルールに抵触していた可能性がある。しかし、一般的には交渉開始前に水面下で交渉が進んでいるという暗黙の了解があり、このルールが厳しく遵守されているとは言い難い。
ボグダノビッチの去就に関してキングスは難しい決断を迫られることになる。ホークスのオファーにマッチしなければチームの中心選手を見返りなしで放出することになる。マッチしてもトレード禁止条項が含まれているため契約1年目はホークスにトレードすることもできない。トレードキッカー(トレードされた際に選手の年俸がアップするオプション)も含まれていて、トレード先で増額された年俸の増額分をキングスが負担しなければならない。
ボグダノビッチにオファーしたホークスは、今オフ強力な補強を行ってきた。元サンダーのダニーロ・ガリナーリ、元レイカーズのラジョン・ロンド、元ブルズのクリス・ダン、ドラフトでは6位でオニエカ・オコングを獲得し、トレイ・ヤングを中心にプレーオフ進出を狙えるチームを作っている。ボグダノビッチが加われば、さらにプレーオフでも戦える可能性が広がるだろう。