積極補強を続けるピストンズ
2019-20シーズンのプレーオフで1勝3敗から大逆転勝利を2度も収めたナゲッツを支えた2名のバイプレーヤーが、揃って退団することになった。ナゲッツからフリーエージェントになったジェレミー・グラントとメイソン・プラムリーは、ピストンズとの契約に合意。グラントは3年6000万ドル(約62億円)、プラムリーは3年2500万ドル(約26億円)の契約を結ぶ見込みだ。
グラントは運動能力の高さを生かして攻守にエナジー満点のプレーを見せるフォワード。2014年のドラフト全体39位でセブンティシクサーズから指名され、その後サンダー、ナゲッツと移籍を繰り返してきた。キャリア6年目の昨シーズンに平均12.0得点、3.5リバウンド、1.2アシストを記録。ポール・ミルサップの控えを務めたが、プレーオフでは先発へと昇格し、持ち味を存分に発揮した。
ロールプレーヤーであるため、フリーエージェントとなってもどれぐらいの評価を受けるかは不透明だったが、3年6000万ドルは予想を上回る内容。ポストシーズンでの勝負強さが評価されたからこそ実現した、キャリア初の大型契約となった。
ナゲッツに3年半所属したプラムリーは、セカンドユニットに欠かせなかったベテランビッグマンだ。昨シーズンも平均17.3分のプレータイムを得て7.2得点、5.2リバウンド、2.5アシストを記録。若いニコラ・ヨキッチをベンチから支えながら、限られた出場時間でも結果を残し続けた。また、もともとは高さと強さが売りの武骨な選手だったが、ヨキッチと練習をともにする中で彼自身もスキルや判断力を磨き、アシストを始め器用な立ち回りのできるプレーヤーへと成長していることも評価に繋がった。
プラムリーは、ナゲッツへの感謝のメッセージをソーシャルメディアに投稿した。「若い選手が多くて一致団結したナゲッツが勝者になるまでの一員でいられたことを誇りに思う。このチームの未来は明るい。チームのみんなの成功を願っている」
プラムリーはピストンズ移籍についても言及している。「ピストンズの一員になれることを楽しみにしている。ピストンズは、リーグで最も名高い球団の一つ。これまでのキャリアでもそうしてきたように、僕はハードに、勝つためにプレーする。それは約束できる。早く仕事を始めたくてウズウズしているよ」
ピストンズはグラントとプラムリー以外にも、2015年のドラフト全体3位指名を受けたジャリル・オカフォー、2017年のドラフト全体4位で指名されたジョシュ・ジャクソンとの契約も決め、ロケッツとのトレードでトレバー・アリーザを獲得するなど積極的な補強を進めている。