ペリカンズへはブレッドソーとヒル、1巡目指名権3つ
今オフに動向が注目された選手の一人、ドリュー・ホリデーがバックスへと移籍した。ペリカンズとの間にトレードがまとまったもので、ペリカンズはエリック・ブレッドソーとジョージ・ヒル、そして1巡目指名権3つを得ると『ESPN』は報じている。
ホリデーは30歳、リーグでも指折りのディフェンスと堅実なゲームメークをする選手でありながら、1試合平均19.1得点とオフェンス能力も備えたオールラウンドなポイントガード。また2009-10シーズンのルーキーイヤーから11年間で713試合出場と、コンスタントに試合に出続ける安定感があり、さらには昨シーズンの『チームメート・オブ・ザ・イヤー』を受賞するなどチームの結束力を高める存在でもある。
2021-22シーズンの契約を破棄すれば来オフにフリーエージェントとなるため、今オフに優勝を狙えるチームへのトレードが濃厚と見られていたが、その行き先はバックスに落ち着いた。
バックスはエースのヤニス・アデトクンボ慰留のために、『勝てるチーム』であることを証明する必要があった。ホリデー自身に優勝経験はないが、昨シーズンの弱点だったポイントガードに今オフの注目株であるホリデーを加えたことで、アデトクンボとの契約延長に向けて一歩前進したと言える。
ペリカンズとしては、チームで在籍が一番長く、ファンからも愛されている選手を手放すことになるが、いずれにしてもこれからザイオン・ウイリアムソン、ブランドン・イングラムといった20代前半の若手を中心にチームを作っていくことになる。その意味では即戦力のブレッドソーとヒル以上に、指名権がモノを言うことになりそうだ。アンソニー・デイビスを手放した昨年オフ、イングラムとロンゾ・ボール、ジョシュ・ハートに加えて1巡目指名権を3つ手に入れており、今回さらに3つの1巡目指名権が加わった。
ザイオンのルーキーイヤーはケガの影響もあり不完全燃焼に終わったが、『バブル』でのプレーも含めて良い経験を積むことができた。MIP賞を受賞したイングラムもまだまだ成長を続けるだろう。この2人を軸に、毎年のようにドラフトで有望株を加えられるし、勝負のタイミングが来たら指名権は即戦力とトレードすればいい。デイビスに続いてホリデーと主力選手が毎年抜けてはいるが、それでもペリカンズの未来は明るい。