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1992年のドリームチーム関連著者が明かす、決勝前日のMJが取った驚愕の行動

オリンピックに出場する選手は、世界トップクラスのアスリートしかいない。彼らがオリンピックのような大舞台で結果を残すために必要とするのは、日々のトレーニング、精神集中、休息である。これが一般的に言われる決戦前日の準備なのだが、神の領域に足を踏み入れたアスリートは、やることすべてが規格外だった。

NBA選手が初めて参加した1992年のバルセロナ五輪に出場したバスケットボール男子アメリカ代表チームは、その豪華すぎる参加選手の顔ぶれから『ドリームチーム』と呼ばれ、世界中の注目を集めた。

本大会の全試合で100点超えという史上初の快挙を成し遂げ、決勝でクロアチアを117-85で破った『ドリームチーム』の金メダル獲得で幕を閉じた大会だったが、その前夜、マイケル・ジョーダンが取った行動は、常人には考えられないものだった。

ドリームチーム関連書籍の著書を持つジャック・マッカラムによれば、ジョーダンは五輪決勝前日のメディア対応直前まで、飲酒とギャンブルを続けていたという。また、本来なら身体を休めるべき決勝前日、バルセロナでゴルフに興じ、18ホールを回ったというのだから驚くしかない。

『ESPN』のポッドキャスト番組に出演した際、マッカラムは当時のエピソードについて、こう語っている。

「ジョーダンに関する『眠らないエピソード』を聞くと、彼のようなレジェンドでも何か失敗をするのを待ってしまうもの。だが、1992年のドリームチーム全員が真っ先に言うのは、ジョーダンの並外れた体力についてだった。全く眠らず、あれだけの体力レベルを維持できるなんて、他のNBAスター選手にとっても想像をはるかに超えることだった。神話のような話だけれど、すべて真実さ」

ジョーダンはクロアチアとの決勝戦でチームハイとなる22得点を記録し、アメリカに金メダルをもたらした。

食事や生活のリズム、サイクルをしっかりと守ることが最高のパフォーマンスに繋がると言われている現代では、ジョーダンのような『豪傑』タイプは批判の対象になることが多い。しかし、結果を残し続けたからこそ、人を超越した存在として、今も世代間を超えて尊敬され続けているのだ。

金メダルのかかった決勝前日にゴルフをフルラウンド。それでもチームハイの得点を記録して金メダル獲得。まさに神様の所業であった。