長短のパスを自在に使い分けられるパスセンス
11月18日に迫ったNBAドラフトにエントリーしているラメロ・ボールは、評価の高いポイントガードだ。
世界最高峰のリーグでプレーすることを目標にしてきた彼は、アメリカの強豪大学に進学してドラフトにエントリーするという従来の道ではなく、リトアニアのプロリーグ、そしてオーストラリアのNBLに進み、プロで経験を積んでからNBAに挑戦する道を選んだ。ドラフトまで2週間となり、上位指名が確実視されているラメロに『ESPN』が直撃した。
インタビューで聞かれたのは彼のパスセンスについて。ペリカンズの司令塔として活躍する兄のロンゾ・ボールと同様に、ラメロも長短のパスを自在に使い分けられる。その技術をどうやって身につけたかを聞かれた彼は「兄弟とのプレーが大きいと思う。父からも速いペースでプレーするように言われてきたし、兄たちと一緒にやってきたから」と、答えた。
NBL時代には、自チームがディフェンシブリバウンドを奪ってポゼッションを得ると、エンドライン付近から間髪入れずに相手陣内にポジションを取っているチームメートにタッチダウンパスを通す場面も見られた。
コート全体が見えていなければできないプレーに関して、ラメロは「試合の流れを感じて出しているんだ」と、自分なりの感覚を言葉にしている。「ずっとやってきたことだし、ちょっとしたパスの出し方くらいは心得ているよ。大したことじゃない」
ボール三兄弟(ロンゾ、リアンジェロ、ラメロ)の中で一番センスに優れていると言われてきた彼ならではの表現なのだろう。並の選手でないことは、レベルの高いNBLでトリプル・ダブルをやってのけたパフォーマンスを見れば明らかだ。
現時点では、ドラフト全体2位指名権を保持するウォリアーズが指名するのではという噂もある。どのチームでNBAキャリアの第一歩を踏むことになるのか、運命のドラフトは、刻一刻と近づいている。