ヒート

「こんなにも早くオールスター選手になるとは思っていなかった」

今シーズンのヒートは東カンファレンス5位でプレーオフに進出し、ハードワークとチームワークを武器に奮闘して、2014年以来のNBAファイナル進出を果たした。球団社長のパット・ライリーは先日『Miami Herald』の取材で、若手のバム・アデバヨとタイラー・ヒーローを称えた。

ヒートの『カルチャー』を体現するアデバヨは、今シーズンにローテーションプレーヤーからチームの絶対的な主力へと成長し、ヒートをNBAファイナルまで押し上げた。

「バムはいろいろなプレーができる選手だ。彼のボールハンドリング力とパサーとしての能力がなければ、エリック(スポールストラヘッドコーチ)もポイントセンターとして彼を起用しなかっただろうね。だが、ルーキーイヤーの彼は今のようなプレーの半分もできていなかった。今の彼があるのは地道な努力と成長、そして自信の賜物だよ」

プレー面での成長をこう評価すると、ライリーはアデバヨの人間性についても触れた。「バムをドラフトした時に、こんなにも早くオールスター選手になるとは思っていなかった。私たちは今までに偉大な選手を見てきたし、バムがどれほど素晴らしい人間なのかも知らなかった。ただ、一緒にやっていく中で彼の性格や忠誠心が分かった時に、彼は才能だけでなく何か特別なモノを持っていると感じた」

そして、『バブル』で数々のプレーオフ記録を更新したルーキーのタイラー・ヒーローについて「彼は今年20歳になったばかり。次のレベルに行くために彼が必要なのは、歳を取ることだね」と言い、こう続けた。

「彼はユドニス・ハズレム、ジミー・バトラー、ゴラン・ドラギッチから指導を受けて、しっかりと人の話を聞くことで成長した。彼らだけでなく、アンドレ(イグダーラ)、ソロモン(ヒル)、ケリー(オリニク)、マイヤーズ(レナード)といったベテラン選手はみんな、タイラーに特別なものを感じたから彼を支えたんだ」

「彼はシューターとしてだけでなく、ボールハンドリングも上手くなった。試合でプレッシャー負けしないように、練習ではコーチ陣がボールハンドリングのドリルをたくさんさせていたし、ヘビーバッグで体当たりして、フィニッシュに集中させる練習をしていた。タイラーはもともとオフェンシブな選手だったけど、視野が広くなって効率的なプレーをできるようになった」

ヒートが今シーズンの勢いを新シーズンにも繋げるためには、若手の成長は欠かせない。チームの期待を背負う彼らの今後の成長に期待したい。