「ロールプレーヤーはスーパースターと同じぐらい大切」
今シーズンは主力のケガが相次ぎ、リーグ最下位に沈んだウォリアーズだが、新シーズンはステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンの3選手が揃い、優勝争いに絡んでくると予想されている。
球団は復活に向けて、チームに欠かせない名脇役として黄金期を支え、3度の優勝に貢献したショーン・リビングストンをフロントオフィスのスタッフに迎え入れている。
これから裏方としてチームを支えるリビングストンは、ラジオ番組『The Morning Roast』に出演し、ウォリアーズが復活を遂げるためには「チーム全体に貢献できる選手を見つけることだ」とコメントした。
「試合によってはポイントで出場したり、プレータイムが長くなることもある。ただ、プレーオフではレギュラーシーズン以上にロールプレーヤーが重要になってくる。7試合あるシリーズでは、どんな時でもチームに貢献できる選手がロスターには必要だ」
「プレーオフで勝ち進んでいるチームを見れば分かる。もちろんスーパースターは大切だけど、補完的役割を果たせる選手も同じくらい大切だ」
彼自身が、ウォリアーズの黄金期を支える有能なサポートキャストだった。キャリア序盤の2006-07シーズンに左ひざに重傷を負ったリビングストンは、それから苦しいリハビリの日々を乗り越えてネッツ時代の2013-14シーズンに復活。そして彼がウォリアーズに加わった2014年から『王朝時代』が始まった。ひざを壊した後の彼は、少しでも長く現役生活を続けることにこだわり、NBAで主役を演じるのではなくサポートキャストとして勝利に貢献することに徹した。3ポイントシュート全盛時代を切り開いたウォリアーズにおいて、彼はガードでありながら3ポイントシュートをほとんど打たないことで自分がコートに立つ際のオフェンスのリズムを変えた。特にプレーオフで、彼の作り出すリズムは貴重となものとなり、ウォリアーズの優勝に大きく貢献することになった。
ウォリアーズが一時の勢いを失ったのは、ケビン・デュラントの退団、スプラッシュ・ブラザーズのケガだけでなく、リビングストンやアンドレ・イグダーラといった名脇役の不在も大きな要因だ。ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンの核は変わらないにせよ、彼らを支えるサポートキャストの働きは必要不可欠。ドラフトの全体2位指名権を使って有望な若手を獲得するか、トレードで即戦力を獲得するかはまだ分からないが、王朝復活に向けどのようなロスターを編成するのか引き続き注目だ。