NBAの昨シーズン収入は10%減と選手年俸の減額が避けられない状況、リーグと選手会の交渉は長期戦へ?

NBAの昨シーズン収入は10%減と選手年俸の減額が避けられない状況、リーグと選手会の交渉は長期戦へ?

2020/10/29
アンソニー・デイビス

サラリーキャップ減額に選手会は同意できるか

新型コロナウイルス感染拡大により3月中旬からシーズンを中断したNBAは、7月末からオーランドのディズニーリゾート内に設けた隔離エリア『バブル』に選手たちを集めてシーズンを再開させ、NBAファイナルまでの日程をこなした。最終的にレイカーズが優勝するまでには様々なドラマがあり、プレーオフは例年以上に盛り上がった。また、参加22チームの選手とスタッフ、リーグ関係者から新型コロナウイルスの陽性反応が出ることはなく、運営面は大成功に終わった。

しかし、ビジネス的な簡単から見るとプレーオフの視聴者数は半減。各チームはシーズンの半分でホームゲームを開催できず、想定外の出費も多かった。新シーズンのスケジュールやレギュレーションの検討が進められている中、お金に関する話題は暗いものばかりだ。

『ESPN』によれば、2019-20シーズンのリーグ収入は前年比10%減の83億ドル(約8600億円)。NBAは世界中で市場を開拓して売上を右肩上がりで増加させてきたが、コロナ禍の影響で試合数が半減し、入場料やグッグ販売関連の収入が激減してしまい、予想通り今回の収入減に至った。新シーズンもしばらくは無観客試合が続く可能性が高い。またレギュラーシーズンの試合数が82から減ること、世界的な不況の影響でスポンサー集めも難航すると予想され、2020-21シーズンの収益はさらに落ち込む公算が高い。

サラリーキャップ(チームの総年俸額の上限)はシーズンの収入によって金額が変動する。2020-21シーズンには前シーズンの1億900万ドル(約114億円)から9000万ドル(約94億5000万円)前後に落ち込むという報道もある。そうなれば、来シーズンに向けた補強をする前の段階で、大半のチームの年俸総額が限度額を超えてしまう。このタイミングで契約を失うフリーエージェントの選手、また新たにNBAに入って来る選手は年俸面で大きな不利を抱えることになり、NBA選手会は何らかの救済案を求めるだろう。

しかし、『ない袖は振れない』のも確か。リーグも各球団も経営的には相当苦しい状況に追い込まれるはず。それでも今は、新シーズン開幕に向けた調整が最優先。NBAコミッショナーのアダム・シルバーらリーグ側と選手会との折り合いはつくのだろうか。

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