元セルティックスの『ホーフォード計画』とは?
ゴードン・ヘイワードはスキルフルでインテリジェントな選手だが、2017年にセルティックスへ移籍してからは不運なケガに見舞われてきた。今シーズンもレギュラーシーズンは平均17.5得点、6.7リバウンド、4.1アシストと好調だったが、プレーオフでは右足首のケガのためほとんどプレーできなかった。
ヘイワードは来シーズンがセルティックスとの契約最終年になっている。今オフにプレーヤーオプションに合意すれば3420万ドル(約36億円)が保証されるが、現時点では決断をしていない。
先日ESPNのポッドキャスト『The Lowe Post』でホストのザック・ロウがヘイワードの去就についての噂に言及した。「ゴードン・ヘイワード獲得競争が起こっているかは分からない。ただちょっとした噂が流れていて、何かが静かに進行中のようだ」
ロウの発言に対し、共演者で元ネッツのアシスタントゼネラルマネージャーを務めたボビー・マークスはヘイワードは元セルティックスのアル・ホーフォードと同じアプローチを取っていると語った。「彼の代理人マーク・バーテルシュタインはリーグに売り込みをかけている。彼のやっていることはホーフォード計画だよ」
ホーフォードは2019年の夏セルティックスの3010万ドル(約32億円)のオプションを断り、シクサーズと4年1億900万ドル(約114億円)で契約を結んだ。ホーフォードの代理人も務めるバーテルシュタインはホーフォードにより良い条件の契約を探しつつ、セルティックスとの交渉を有利に進められるよう働きかけていた。ヘイワードに対しても同じアプローチで契約を進めていても何らおかしくはない。
『NBC Sports Boston』は、ヘイワードが移籍先を探すとしても、今のリーグで20億円以上払える余裕があり、かつ魅力的な新天地となり得るのはホークスくらいしかないと見ている。トレイ・ヤング、ジョン・コリンズ、クリント・カペラが中心の若いチームが次のステップへ進むためには、ヘイワードのようなベテランが必要だろう。
ヘイワードは不運が続いたボストンを離れ、新鮮な気持ちでキャリアを再開したいと考えているかもしれない。だが、セルティックスに残留し優勝を目指すという選択肢も捨てがたい。セルティックスでは第4のオプションだが、ジェイソン・テイタム、ケンバ・ウォーカー、ジェイレン・ブラウンがいるチームより優勝に近いチームに移籍できる可能性は低い。来シーズンを通してコンスタントにプレーできれば自身の評価を再び高めた状態でフリーエージェントの資格を得ることになる。ヘイワードがどんな選択をするのか注目だ。