「一つひとつの判断を僕も咄嗟にできるようになりたい」
横浜ビー・コルセアーズがアルバルク東京と対戦したホーム開幕節。横浜は第1戦で57-83と完敗を喫したが、第2戦は終盤まで接戦となり王者A東京を苦しめた。第2戦での横浜は最後までチーム全員があきらめずにハードワークしたことはもちろんだが、若手がチームに与える勢いも素晴らしかった。
中でも、存在感を発揮したのが2番手ポイントガードのケドリック・ストックマン・ジュニアだ。現在20歳のストックマン・ジュニアは8月から練習生として横浜に加わり、9月末に特別指定契約を結んだばかり。Bリーグデビューを果たして間もないが、これまでの6試合にすべて出場し、平均プレータイム16.7分を獲得するなど、チームからの信頼も得ている。
接戦となった第2戦でも積極的なドライブでA東京のディフェンスをかき乱し、20分の出場で9得点4リバウンド3アシスト1ブロックを記録。ところどころでの粗いプレーがまだ目立つが、A東京を相手にしても屈さない積極的なパフォーマンスはチームに勢いを与えた。
ストックマン・ジュニアはA東京との連戦を終えて、「チームとして日に日に良くなっていると実感しています。僕たちも自信を持てていますし、これからどんどん良くなっていくと思います」と手応えを語る。
ポイントガードは経験がモノを言うポジションだ。そのため、まだ若く、チームに合流して間もない彼にとっては毎試合が勉強で、得るものが多い。A東京戦を終えて「安藤(誓哉)選手とのマッチアップは、とても良い経験になりました」と、日本代表選手でもある安藤との対戦を振り返った。「安藤選手はシュートも打てるし、瞬時に状況判断ができます。そういった一つひとつの判断を僕も咄嗟にできるようになりたいです」
今は、練習でもチームメートの森井健太からプレッシャーへの対応などを含め、さまざまなことを学んでいるという。会見では、個人ではなく『チーム』を主語に語ることが多かったが、1番手のポイントガードになりたい欲はあるかと問うと「もちろん、スターティング5でファーストオプションのポイントガードになりたい気持ちはある」と言いつつも、こう続けた。
「それでもチームが勝つことが一番うれしいです。先発になりたい気持ちもありますが、チームの勝利に貢献できるのだったら、森井選手の次のポイントガードでも良いです。とにかく、チームに貢献できるように支えていきたいです」
明日の水曜ナイトゲームは、日本代表のポイントガード、富樫勇樹を擁する千葉ジェッツと対戦する。強豪チームとの対戦が続き、難しいゲームになることは予想されるが、ストックマン・ジュニアがどのようなプレーを披露するのか、そしてそこから何を学び、今後に繋げていくのかに注目したい。