ゴラン・ドラギッチ

NBAファイナル初戦でケガ「なぜ今なのかと神様に聞きたい」

ゴラン・ドラギッチは浮き沈みの激しいシーズンを送った。彼のパフォーマンスにムラがあったというわけではない。レギュラーシーズン中はセカンドユニットのリーダーとして、そしてプレーオフでは先発に据えられてハードワークに徹する仲間たちを司令塔としてコントロール。堂々のプレーを披露してヒートをNBAファイナルへと導いた。

しかし、レイカーズとのNBAファイナルでは初戦で左足底筋膜断裂のケガを負い、その後は苦戦するチームを見ていることしかできなかった。「なぜ今なのかと神様に聞きたい」と苦しい胸の内を明かしてもいる。最終戦となった第6戦で強行出場を果たすも、納得のいくプレーはできず、チームもここで敗れた。

ヒートでの6年目を終えたドラギッチは、ここで契約満了を迎えてフリーエージェントになる。34歳ではあるが、今シーズンもファイナルのケガを除けばコンスタントにプレーできており、まだまだ数年はトップレベルで働くことができそうだ。ヒートは彼を手放したくないだろうが、34歳の彼にどんな新契約を提示するかは難しいところだ。

そんな状況で『Sun Sentinel』の取材にドラギッチが応じ、契約に対して率直な思いを語っている。

「僕は幸せでありたい。僕の立ち位置からすると、それは僕個人だけじゃなく、妻や子供たちの幸せを考えなければいけない。今、マイアミで僕の家族みんなが幸せに過ごしている」と、彼はヒート残留への思いを明かす。

「この先、新型コロナウイルスの影響でいつリーグが始まるのか、いろんなことが分からない。先が見えない状況にある。僕は自分に残された人生を大事にしたい。そしてみんな分かっていると思うけど、今回の挑戦を続けていきたいんだ」

ドラギッチの今シーズンの年俸は1900万ドル(約20億円)。ヒートは来夏のフリーエージェント市場をにらみ、1年契約でドラギッチを手元に残すのではないだろうか。それでも、他のチームが好条件を提示してきても不思議はない。今後の進展を待ちたい。