ファイナルでの屈辱を晴らすためヒートと再契約?
『バブル』でのNBAファイナルが終わってから、まもなく1週間が経つ。
優勝候補の筆頭であるレイカーズが4勝2敗で10年ぶりの優勝、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスの涙でシーズンは幕を閉じた。それでも、王手をかけられてからヒートが見せた粘りも素晴らしいもので、東カンファレンス5位からハードワークとチームワークを武器に勝ち上がってきた彼らの奮闘は、プレーオフを大いに盛り上げた。
レイカーズの選手の多くはいまだその余韻に浸るとともに、始まったばかりのシーズンオフを満喫しているだろうが、最高の戦いを演じながらも敗れた側はそうはいかない。ジェイ・クラウダ―はその一人だ。クラウダーは、ファンへの感謝をソーシャルメディアに投稿したのだが、それと同時にいまだにレイカーズが優勝を決めたファイナル第6戦の夢を見ると告白している。
「昨夜、第6戦の悪夢にうなされた。PTSD(心的外傷後ストレス障害)なんだろうか、いまだに気分が良くないんだ」
クラウダーはフィジカルな肉弾戦を得意とするファイターだが、経験を重ねるごとにプレーの引き出しを増やし、NBAのトレンドに合わせて3ポイントシュートも習得。スモールフォワードとしては3ポイントシュートをあまり打たないタイプだったが、今ではレブロンともマッチアップできるタフなディフェンダーであると同時に、要所で3ポイントシュートを決める『3&D』であり、今シーズンもヒートの好調を支える重要な戦力となった。ファイナルでは平均11.2得点、5.2リバウンド、1.2アシストを記録している。
このオフにフリーエージェントになるため去就が注目されるが、不屈の闘志を前面に押し出すヒートのカルチャーに適した選手で、条件面で折り合いがつけば再契約を結ぶ可能性は高い。ファイナルでの屈辱を晴らすには、ファイナルでやり返すしかない。