ジャレッド・ダドリー

クリッパーズはナゲッツとのシリーズで3勝1敗から逆転負け

NBAの2019-20シーズンは、新型コロナウイルスの影響により『バブル』という特殊な環境で再開されたが、始まってみればコート上はいつものシーズンと変わらぬ盛り上がりを見せた。そしてレイカーズの10年ぶり、通算17回目の優勝で幕を閉じた。

『バブル』に参加できたのは22チームで、残る8チームは3月でシーズンを終えたことになり、不完全燃焼な思いを抱えて長いオフを過ごしていることだろう。『バブル』参加チームも、レイカーズ以外はすべて敗れたわけだが、その負け方は様々だ。胸を張って地元に凱旋したチームもあれば、失意のうちにひっそりと戻ったチームもある。

敗者をリスペクトするのは暗黙のルールだが、同じロサンゼルスを本拠地とし、ともに優勝候補に挙げられていたレイカーズとクリッパーズは別らしい。選手たちの間には特別なライバル意識がある。レイカーズの選手たちはプレーオフで雌雄を決する機会がなかったことを残念に思いながらも、ライバルの思わぬ敗退を楽しく眺めていたようだ。

クリッパーズはカンファレンスセミファイナルでナゲッツと対戦。4試合を終えて3勝1敗と王手をかけるまでは盤石の強さを見せていた。ところが、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスとの対決に意識が向いたことで隙を作ったのか、ナゲッツの驚異的な粘りの前に3連敗を喫し、敗退してしまった。

ファンやメディアが注目した『LA対決』は実現せず。当の選手たちが一番がっかりしているだろう。レイカーズのベテラン、ジャレッド・ダドリーは『The Bill Simmons Podcast』に出演した際、クリッパーズが負けた時の心境を「笑わせてもらったよ」と率直すぎる言葉で語っている。

「マジかよ、って感じでチームのみんなと笑っていた。僕はクリッパーズが勝ちあがってくると思っていた。彼らが負ける理由はないと思っていたからね。実際、チームの雰囲気にも『クリッパーズを倒さなければ』という感じだった」

これが冗談であっても、クリッパーズにとっては屈辱的な言葉だ。2020-21シーズンの『LA対決』は、のっけからバチバチの試合になりそうだ。