ルカ・ドンチッチ

写真=Getty Images

リーガ優勝を決め、ドラフト前日にアメリカ入り

欧州の逸材と呼ばれるスロベニア出身のルカ・ドンチッチが、6月21日に開催されるNBAドラフトの前日、ついにニューヨークに到着した。当初はリーガACBプレーオフ・ファイナルの日程と重なっていたため、ドラフトには参加しない予定だったが、所属するレアル・マドリーが、5戦3勝方式で行われたバスコニアとのシリーズを第4戦で制して優勝を決めたため、ドンチッチの渡米が実現した。

ドンチッチは、ファイナル第4戦で8得点8リバウンド2アシストを記録し、96-85での勝利に貢献。試合終盤には、3ポイントライン手前から左足を軸に飛び、右手1本による超ロングフローターのような形でシュートを成功させ、マドリーにクラブ史上34回目の優勝をもたらした。

アメリカに到着したドンチッチは「優勝できたから、今ここにいられる。夢が叶ったような感じだね」と語った。

昨夏のユーロバスケットでスロベニアの初優勝に貢献。2017-18シーズンにはユーロリーグ初優勝を成し遂げた他、オール・ユーロリーグ・ファーストチームに選出され、史上最年少の19歳でユーロリーグMVP、ファイナル4 MVP、リーガACBのMVPを受賞し、リーグ優勝を達成して長いシーズンを締めくくった。

ドンチッチは、終わったばかりの昨シーズンについて「この1年は素晴らしかった。代表では、ユーロバスケットで金メダルを獲得できたし、欧州で最大のタイトルであるユーロリーグでも優勝できた。今までで最高のシーズンになった」と、振り返っている。

欧州で獲得できるタイトルのほとんどを手中に収めたとはいえ、ドンチッチはまだ来シーズンをNBAでプレーするかどうか態度を保留にしたままだ。ドラフトで指名されるチームによっては、マドリーに戻る可能性もある。

またドンチッチは、NBAではシューティングガードではなく、ポイントガードでの起用を希望しているという報道もある。つまり、上位指名権を持つチームであっても、昨年のドラフトでポイントガードのディアロン・フォックスを指名したキングス(全体2位)、同じくデニス・スミスJr.を指名したマーベリックス(全体5位)から指名された場合、NBA挑戦時期を遅らせる可能性もある。もっとも、起用法に関する噂が本当なら、ドンチッチの獲得を希望するチームが交渉権を獲得したチームにトレードを持ちかけるだろう。ドラフト指名を受けたドンチッチがNBA挑戦を表明するかどうか、これが明日の最大の注目ポイントになりそうだ。