カワイ・レナード

写真=Getty Images

ドラフト前後にスパーズが動く可能性も

先週、スパーズにトレードを要求したと報じられたカワイ・レナード。スパーズは生え抜きエースの流出を食い止めるため、名将グレッグ・ポポビッチによる直接交渉に最後の望みを託した。両者は6月19日にサンディエゴで面会したが、ポポビッチでもレナードの考えを変えることはできなかったと『ESPN』が報じている。

『ESPN』によれば、レナードはポポビッチに直接「もうサンアントニオにはいたくない」と伝えたという。

こうなると、レナードがスパーズに残留する可能性はもうないと考えるべきだろう。次のステップとしては、スパーズがいつ、そして何と交換でレナードを放出するか。おそらく、先週の報道後からスパーズには各チームからトレードに関する問い合わせがあったはず。中には具体的なオファーを提示したチームもあっただろう。

NBAでは、毎年ドラフト前後に数多くのトレードが成立する。今年のドラフトまで24時間を切った今、スパーズはレナードを含む案に同意し、上位指名権、またはオールスター級の選手との交換に踏み切るかを熟考していることだろう。

レナードが希望する移籍先と見らているレイカーズは、早くも行動を開始した。2019年の2巡目指名権と金銭と交換で、セブンティシクサーズから今年のドラフト全体39位指名権を獲得すると報じられたばかりで、ひょっとすると全体25位、39位、45位指名権と交換で上位指名権を獲得しようとしているのかもしれない。誰を指名するか次第では、その選手との交渉権に若手数名を加えたオファーをスパーズに提示することができる。

どのチームにとっても、2018-19シーズン終了後にフリーエージェントになれる権利を持つレナードの獲得はリスクでしかない。だがレイカーズには、今オフにレブロン・ジェームズ、ポール・ジョージら大物フリーエージェント選手を獲得するという使命がある。若手中心の現在のチームですぐに優勝することは難しいため、レブロンらの関心を引きたければ、本気で勝ちに行く姿勢を見せなければならない。そのため、場合によってはカイル・クーズマ、ロンゾ・ボール、ブランドン・イングラムの誰かを差し出す決断を迫られるだろう。

明日のドラフト終了後までに、リーグ全体がアッと驚くトレードが成立しても不思議ではない。ポポビッチとの面会を経てレナードの態度が明確になった以上、明日はスパーズがキーマンになり得る。